ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなどの肩書きを持つ筆者・小林久乃。本人が「幼少期からドラマオタクだ」と豪語するほど愛するテレビドラマの見どころについて語る。最新放送から、著書『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(11月29日(金)発売/KKベストセラーズ刊)の読者にぜひ見てほしい恋愛、結婚、女性の生きかたに関する過去作まで、週1イチ更新。読めばドラマが見たくなる、何か自分に衝動が起きるコラムをどうぞ。

『渡鬼』に現代要素を加えてアレンジしたらこんな感じ?

<あらすじ>

『俺の話は長い』
日本テレビ/毎週土曜 夜10時放送


 “岸辺満、31歳。こ6年前から母親のスネだけをかじって生きているニートである。この男、ただ働いていないだけはない。やたら屁理屈だけが得意という厄介な存在。ある日、母息子で暮らしていた家に、自宅リフォーム中の3ヶ月だけ居候をさせてほしいと、実姉、義兄、中3の姪っ子が引っ越してくる。家族が増えて揉めごとも、楽しいことも増えていく岸辺家だが……”

 私のまわりに男性ファンが多い『俺の話は長い』(日本テレビ系・土曜22時〜)。なんだろう、男性とはやはり働かないで楽をする生き方に憧れを感じてしまうものなのだろうか。そう思うと切ないが、私もハマっている。その理由をいくつか考えてみた。

 まずは放送前から話題になった、1時間の放送時間内を2部制に分けた、ストーリー展開。これは一話完結のドラマを好む傾向の高い男性には、やっぱりいいのかもしれない。『ハウス食品世界名作劇場』『ちびまる子ちゃん』(ともにフジテレビ系列)をこよなく愛した、昭和生まれにとっては観やすいし、ストーリーがよく頭に入ってくる。

 そして物語の舞台は、二階建て、一階は母親が営む喫茶店という岸辺家。長男がニートという、現代のリアルな家庭像を描いたホームドラマだ。たった3ヶ月間だけど5人家族となり、毎日食事のメニューで揉めて、家族同士で干渉し合う。名作ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)へ、ふんだんに現代要素含ませてアレンジをしたら『俺の話は長い』になるのかもしれない。最近、家族愛に飢えているあなたには、岸辺家のドタバタ劇で心を温めろと誘っているようだ。