子育てにおいても『生活保護』という選択肢<br />~心から子どもの幸せを願う気持ち~ |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

子育てにおいても『生活保護』という選択肢
~心から子どもの幸せを願う気持ち~

生活保護は人生の保険として活用

■生活保護は人生の保険として活用する

 ここでお伝えしたいことはふたつあります。

 ひとつは「子育てにおいても『生活保護』という選択肢があり、その選択は決して恥ずかしいものではない」ということ。そしてもうひとつは「生活保護や養子縁組という選択肢について知った上で決断することが大切だ」ということです。

 子育てにかかるお金を懸念し「最低でも子どもが成人するまでは安定した職と収入を得て、ある程度の貯金を確保したい。結婚、出産はその見通しが立ってからにしたい」と考える人はとても多いと思います。

 しかし、それらの要素が揃っていなければ絶対に子育ては不可能なのかというと、そうではありません。何らかの事情で経済的にかなり厳しい状況に置かれてしまったとしても、日本には「生活保護」という制度があります。

 生活保護に関しては、名称こそ広まっていますが詳細についてはよく知らない人がとても多く、その結果「自分には関係がない」と考え、ひいては「生活保護を受けるような人はどうしようもない人だ」と軽蔑する傾向があるように感じます。

 

 しかし生活保護は有用な制度であり、決して悪いものではありません。

 詳しく解説します。これからの社会を生きていく上で、制度に関する理解が大切だと思うからです。

 厚生労働省のホームページでは、生活保護の趣旨が次のように説明されています。

 生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。

 より具体的には、毎月の生活費や家賃、義務教育にかかるお金や出産があれば出産にかかるお金など、さまざまな場面において金銭面での補助を受けることができる制度です。

「健康で文化的な最低限度の生活」は日本国憲法で定められた、国民全員が持つ権利ですしたがって、「健康で文化的な最低限度の生活」が得られそうもない状況に陥ってしまった場合に生活保護を受けることは、極めて正当な権利だと言えます。何ら責められることはありません。国民全員に平等に与えられた権利をただ行使しているだけなのです。

 そうは言っても、「国民の税金を使っているわけだし……」「周りの目が気になる」など、後ろめたい気持ちから制度の利用を避ける人も多いでしょう。

「生活保護に使われるのは税金」。それは確かに事実ですが、振り返ってみると保護を受ける側もこれまで税金を払ってきているわけです。ものを買う時には誰もが消費税を払い、社会人であれば所得税や社会保険料を支払っています。ならば「他人のお金をもらって生きている」というよりは、「自分も支払っている税金の一部が返ってきている」と考えるのが適切なのではないでしょうか。

KEYWORDS:

『インターネット赤ちゃんポストが日本を救う』
著者:阪口 源太(著)えらいてんちょう(著)にしかわたく(イラスト)

 

Amazonで購入

親の虐待や育児放棄を理由に国で擁護している約4万5000人の児童のうち、現在約7割が児童養護施設で暮らしています。国連の指針によると児童の成育には家庭が不可欠であり、欧米では児童養護施設への入所よりも養子縁組が主流を占めています。

本書ではNPOとしてインターネット赤ちゃんポストを運営し、子どもの幸せを第一に考えた養子縁組を支援してきた著者が国の制度である特別養子縁組を解説。実親との親子関係を解消し、養親の元で新たな成育環境を獲得することができる特別養子縁組の有効性を、マンガと文章のミックスで検証していきます。

オススメ記事

阪口 源太

さかぐち げんた

NPO法人全国おやこ福祉支援センター代表理事

1976年福井県生まれ。NPO法人全国おやこ福祉支援センター代表理事。自ら創業したIT会社を売却後、東日本大震災をきっかけに社会起業家に転身し、NPOを設立。大阪を拠点として、特別養子縁組のサポートに携わる。著書に「産んでくれたら200万円 -特別養子縁組の真実-」(Kindle版)がある。


この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

インターネット赤ちゃんポストが日本を救う
インターネット赤ちゃんポストが日本を救う
  • 阪口 源太
  • 2019.08.02