■目の健康が大切。まずは両眼視を意識して

 ではトレーニングの紹介をしていきましょう。

 「スローエイジングドライビングレッスン」では、まず目のトレーニングから始まります。年をとると、どうしても避けられないのが老眼。

 もちろん、この老化現象は避けられませんが、目のトレーニングを続けることによって、その老化のスピードを遅らせることができます。

 

 クルマの運転には、まず何より目の健康維持が大切だと松田氏は言います。それにはまず、自分の「効き目(左右どちらの目を中心としてものを見ているか)」を把握し、「両眼視」を意識することです。「効き目」の診断は簡単です。

 

 遠くに一点目標物を探して、じっと見てみてください。

 手でオッケーマークのように輪を作り、その目標物を囲ってください。

 そして片目ずつ目をつぶってみてください。その目標物が手の輪の中に入って見えている方があなたの効き目になります。

 「人間は歳をとると、どうしても効き目に頼るようになり、効き目でない方の目がどんどん衰えていきます」と松田氏は警告します。効き目でない方の目でも、ものを見ることを意識して、まずは目をよく動かすことから目のスローエイジングは始まります。

 

「目のトレーニングの方法は、たこ糸が1本とパートナーがいれば簡単にできます」と松田氏。

 参加者2名1組になって、タコ糸を鼻の位置に持って行きます。

「タコ糸を凝視すると、右目で見ている糸と左目で見ている糸がクロスしているように見えるでしょう。そのクロスしている点を、遠くに持っていったり、近くに寄せたりして見てください」

 この動作により、目を動かす筋肉がトレーニングされ、老眼のスローエイジングにつながります。

 このトレーニングは、もしパートナーやタコ糸がすぐ見つからなくとも、指2本で行えます。目の近くに例えば右手の人差し指、遠くに左手の人差し指を立てて、交互にピントが合うように目を動かすだけでもいいのです。

「ちょっとした時間に気が付いたら、ぜひ実践して見てください。小さい積み重ねが、目の老化を遅らせてくれることにつながると思います」(松田氏)

 

次回は「シニアだから見直すドライビングポジション」

目のトレーニングを終えたら、次回はドライビングポジションについての見直しをします。加齢とともに、筋力や姿勢も変化し、若い頃に馴染んだドライビングポジションだと、咄嗟の時に対処できないことも出てきます。50代以上になったら、改めてドライビングポジションを取り直して、ステアリングを自在に操れるよう練習しましょう。
松田秀士ホームページ:https://www.matsuda-hideshi.com/

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