極真空手の初代王者・山崎照朝氏に訃報。力石徹のモデルとしても知られた

極真会館の『全日本空手道選手権大会』初代王者の山崎照朝(てるとも)氏が、胆管がんのため22日に死去した。77歳だった。息子の倍実(ますのり)氏がSNSで発表した。
山崎氏は、大山倍達が創始した極真会館に高校生で入門。大山館長や大山道場時代からの師範代で俳優の石橋雅史から指導を受け、腕を上げた。キックボクシング選手として活躍中だった昭和44年9月、極真会館の初の『第1回全日本空手道選手権大会』では、静かな構えと鉄のように固い受けで鋭い突き、ヒザ、上段回し蹴りを決め見事、初代王者に輝いた。漫画『空手バカ一代』では「極真の竜」として人気を集め、アニメではエンディングテーマ「空手道おとこ道」の歌唱を担当した。1973年の全日本での準優勝を最後に選手を引退。以降、中日映画社で短編映画やCMのプロデューサーを経て、東京新聞の子会社である東京新聞ショッパー社に勤務しながら、1980年から格闘技記者として活動。空手道場『逆真会館』を立ち上げ、ボランティアで空手を教えた。指導の傍ら、クラッシュギャルズなど女子プロレスのコーチにも就任した。また、『あしたのジョー』の力石徹のモデルとしても有名で、2020年8月には山崎の人生を綴った『力石徹のモデルになった男 天才空手家 山崎照朝』が発売された。
文:BEST T!MES編集部