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甲子園43季連続取材中の記者が東筑「石田伝説」で思い出したこと

東筑「石田伝説」と球児たちとの邂逅

あの夏のヒーローはカメラマンになっていた

 そして極めつけは……。

 80年代の後半、高校日本代表の韓国遠征に帯同して取材した。

 当然選手とは親しくなる。ある日その夏の甲子園で準優勝した投手と雑談していると、僕のカメラを手に取りながら、 「カメラ、好きなんですよねぇ。カメラマンになりたいんです」 と。

 野球選手として前途洋々なのに、なぜ……と思ったものだが、20年以上たった野球取材の現場で、実際にカメラマンになっていた彼と再会したのである。選手としての野球に区切りをつけた彼はいまも、某出版社でスポーツに限らず幅広く活躍する名カメラマンだ。こういうことがあるから、おもしろい。

 ちなみに、彼がかつて決勝で敗れた相手メンバーの一人が、この夏の甲子園に監督として登場する。"彼"がだれかわかったら、これは相当な高校野球通だ。

 さてさて、今回敗れた東筑の石田旭昇は、まだ2年生。来年も甲子園に戻ってくれば、石田伝説がさらに続くことになる。

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楊 順行

よう のぶゆき

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。85年、KK最後の夏に“初出場”した甲子園取材は52回目を数え、観戦は2000試合を越えた。。春夏通じて43季連続“出場”中。著書に『スコアブックは知っている』(KKベストセラーズ)『甲子園の魔物』(ベースボールマガジン社)などがある。


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