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医師が提言「体調を整えるならコーヒー・お茶より白湯(さゆ)を」
冷え症改善、ダイエット効果も

これほど安心・手軽な万能薬は存在しない! 朝1杯の白湯があらゆる不調を治す

優しく体調を整える
理想のホットドリンク

 水分補給を行う際、水の種類とともに温度も重要だ。飲用水を沸かした〝白湯(さゆ)〟は、日本で古来より愛されてきた生活の知恵。体をいたわり、優しくコンディションを整える、天然の健康飲料である。
 マブチメディカルクリニック院長の馬渕知子さんも白湯に注目するひとり。医学的な見地からその効能の素晴らしさを次のように語る。
 「白湯は温度が体温に近いために吸収がよく、飲んだ後、体温をゆっくりと優しく健康な体に適した体温に導き、かつその状態を長く保ちます。体温が無理なく上昇することで冷え症が改善。また、体温を上げて一定に保つことで代謝の効率が上がり、ダイエット効果も望めます。ゆっくり温かい白湯を飲むことで心身ともリラックスすると副交感神経が働き、食欲の増進や安眠にもつながります。朝起きた後や、就寝の前に飲むとより効果的です」。

 白湯はまた、免疫力の向上にも効果的だという。免疫は人間が本来備えている自浄作用で、これを高める白湯は、いわば手軽で安心できる万能薬のような存在だ。
 「人間の免疫力は、特に大人の場合7、8割は腸に関係しています。白湯はじんわりと吸収されて優しく胃腸機能を整えるうえ、同じく免疫機能向上の条件である体温を下げないことにも貢献するので、免疫力アップに効果があるんです」。

 白湯を飲むのはもちろん朝晩以外でも構わない。たとえば日中のブレイクタイムに、コーヒーやお茶の代わりに嗜むというスタイルもある。
 「カフェイン入りの飲料は利尿作用が高いので水分補給という観点から見ると逆に水分を消費しがちで、必ずしも理想的とはいえません。白湯ならしっかりと水分補給が行え、かつ体調を整える効果も抜群。気に入った軟水をゆっくり沸かして、ほっと一息つきながら飲む。もっとカジュアルに楽しんでもいいと思います」。

<理想の白湯のつくり方>
1.軟水を使う
 使用する水は水道水でもよいが、軟水のナチュラルミネラルウォーターを使うのがベスト。

2.ゆっくり沸騰させる
 ヤカンに入れた水を弱火にかけ、不純物を除くため10分以上かけてゆっくり沸騰させる。

3.30℃~40℃くらいまで冷ます
 人肌と同じか、それ以下になるくらいまで冷ます。温度は飲んでみて、好みに応じて加減。

<飲むタイミング>
○起床後
 白湯は吸収がよく、体液の循環を活性化するため、寝起きのむくみや冷えに効果的。

○就寝前
 白湯は副交感神経を優位にし、安眠を助ける。睡眠中の脱水を防ぐために湯のみ1杯を飲む。

○薬を飲む際
 白湯は胃の動きを活発にし、吸収率が良いので薬を服用する際にも効果的。

<白湯の正しい飲み方3カ条>
(1) 朝、飲むのが効果的
(2) ぬるいくらいが効果的
(3) 赤ちゃんや高齢者にも良い

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馬渕 知子

まぶち ともこ

マブチメディカルクリニック院長

神奈川県生まれ。東京医科大学医学部卒業後、同大学病院皮膚科学講座に所属しながら同病院に勤務。その後、マブチメディカルクリニックを開院。著書に『からだを救う水の飲み方、選び方』(講談社)など多数。

 


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