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カロリーを制限すると寿命が延びる!?

カロリー制限が長寿につながる驚きのメカニズム

カロリーと寿命の意外な関係性

1つの理由として、性成熟が遅れることが挙げられます。そもそも体が飢餓状態だと、子孫を残している場合じゃないですからね。最初に説明したように、身体のピークは第二次性徴期、つまり性成熟までなのです。生物が生まれて、成長して、子どもを作って、老化して死ぬ、という一連の流れは、寿命が長くても短くても変わりません。だから、飢餓状態だと、性成熟が遅れます(たとえば過剰なダイエットで女性の生理が止まりますよね)。性成熟が遅れるということは、なかなか大人にならないということです。そして、なかなか大人にならないから、結果として寿命が長くなる、ということなのだろうと思います。

カロリー制限をすると、当然ながら基礎代謝が落ちます。つまり、体温も下がります。免疫細胞の数も減ります。そうすると、一見、生存には不利なように思われます。ところが意外にも、生物の能力としては問題なく、病気にかかることも少ないようです。肌つやもいいです。一般的に、体温が下がると病原菌に感染しやすいのですが、カロリー制限動物は健康なのです。お腹が空いてイライラするかもしれませんが、動物実験レベルでは、健康で活動的に生きることが証明されています。不思議ですが、まだ全ては解明されていません。

1つの仮説としては、基礎代謝が低くなることによって、活性酸素の量が減っているのかもしれませんね。活性酸素が減ると、細胞が傷つかないからです。
老化の原因が活性酸素にあるという説で考えれば、栄養を抑えると、結果的に、細胞に対する活性酸素の悪い影響が少なくなるため、老化が遅くなる、という理屈になります。細胞分裂の回数も少なくなるでしょうから、細胞がガンになる頻度も下がるでしょう。
でも、第二次性徴期を越えてしまってから、カロリーを抑えても、どれだけ効果があるかには疑問符が付きます。

いずれにせよ、アンチエイジング的に最適なライフスタイルの組み合わせは、まだ誰にも確実なことはわかっていません。それが現状の正直なところです。

<『老化に効く!科学』より抜粋>
 

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  • 2015.02.07