カルシウムとマグネシウムはセットで取り、骨と筋肉を強く!

 激しい運動をした時や暑さによって発汗した後、あるいは寝ている間に足がつる。こうした症状が起きるのは、体液を調整するミネラルバランスが崩れているから。「原因はマグネシウム不足です」と大柳さんは言う。

「マグネシウムとカルシウムは、丈夫でしなやかな骨や筋肉を作るためにセットで働くミネラルです。筋肉については、カルシウムが筋肉を縮め、マグネシウムが緩める役割を担います」

 ところが、「骨粗しょう症予防のためにもカルシウムを」とはいわれるけれど、マグネシウムに対する関心はかなり低めだ。そのため、カルシウムの摂取が過剰になり、マグネシウムの吸収が阻害されて、筋肉は緊張状態になる。

「足のつりやこむら返りはもちろんですが、瞼まぶたがピクピク動くのも、マグネシウム不足のサインです。カルシウム比率が高い牛乳を常飲している場合は、注意が必要。乳製品を多く食べている人も、カルシウムとマグネシウムをバランスよく含む食品を取るようにするといいですね」

 また、カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れ、カルシウムが不足した場合は、血液中のカルシウム濃度を保つために、骨からカルシウムを取り出して使うという現象が起きるという。こうした状態が続けば、当然、カルシウム不足で骨が弱くなる。

「骨から取り出されたカルシウムは、ハイドロキシアパタイトと呼ばれ、体の関節や腱、血管などの軟骨組織に沈着して石灰化することで炎症を起こします。四十肩、五十肩と呼ばれる症状もそのひとつ。そうなったなら、カルシウムとマグネシウムのバランスを意識し、食生活を見直すことが大切です」

 ミネラルをバランスよく含む食品の代表は大豆食品と海藻類。水煮の大豆や豆腐、豆乳、海藻類も水に戻すだけなど、手をかけずに食べられるものも多いので、毎日の食卓にぜひ加えたい。

 

監修/大柳珠美さん

オーソモレキュラー栄養医学研究所理事。管理栄養士。クリニックで食事指導を行い、薬に頼りすぎない治療をサポート。講演や書籍、ダイエットジム「ライザップ」食事ガイドブックの監修、ブログ「管理栄養士のローカーボ・キッチン」などを通じて、糖質制限理論と栄養療法に基づく食事指導を行なう。

「一個人」3月号より〉