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いつでもゴッホの《ひまわり》に会える東京の美術館

世界に6点しか現存しない!観方と展示情報

■「対話」による美術鑑賞

 またこの美術館では「ギャラリー★で★トーク・アート」というプログラムが行われています。休館日に美術館を貸し切りにして、ボランティアスタッフとともに少人数のグループで作品を見て回る鑑賞会で誰でも参加できます(要事前申し込み)。

 この鑑賞会の特徴は、ただ単に解説を聞くだけではなく、参加者自身が見て感じたり考えたりしたことを自由に語り合いながら楽しむことで、「対話による美術鑑賞」といわれるものがベースになっています。 

 対話による美術鑑賞は、近年普及しつつある美術の新しい見方で、鑑賞者の主体的な鑑賞が育まれます。私も参加したことがありますが、自分の見方がほかの参加者に刺激を与えたり、自分では気づいていなかったほかの人の感じ方に触れられたりして、一般的なギャラリートークとはひと味違った楽しさがありました。

 みなさんもぜひ、ゴッホや他の名画と対話しに、美術館に出かけてみてください。

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
東京都新宿区西新宿1-26-1損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
☎03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.sjnk-museum.org/
開館時間/10~18時(入館は閉館の30分前まで)
休館日/月曜日(祝日は開館)、展示替え期間、年末年始 
料金/展覧会により異なる
※こちらの美術館は来年9月から長期休館となり、隣接地へ移転新設となります。

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藤田 令伊

ふじた れい

1962年、奈良県生まれ。アート鑑賞ナビゲーター、大正大学文学部非常勤講師。企画集団プラスリラックス共同代表。鑑賞者の立ち位置を大事にしながらアートの愉しみを広げる活動に尽力している。独自の視点によるアート情報サイト「ARTRAY」主宰。著書に『現代アート、超入門!』『フェルメール 静けさの謎を解く』『アート鑑賞、超入門!7つの視点』(すべて集英社新書)、『芸術がわからなくても美術館がすごく楽しくなる本』(秀和システム)がある。


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