ラグビーのルールが複雑すぎる件。覚えるべき3つにしぼってや。 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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ラグビーのルールが複雑すぎる件。覚えるべき3つにしぼってや。

「ラグビーのオモロイ観方」第2回

■ラグビーの審判はいろいろすごい。観戦時は目を離すな!

福田 えっなんか親切笑。

大西 ラグビーの審判は、 「ジャッジ」するというよりも試合を「コーディネート」する役回りなんです。事前に「これをしたら反則だよ」って言ってくれる審判なんて、ほかのスポーツではないですよね。

福田 確かに。なんかめっちゃいい先生みたいです。

大西 だからラグビー選手は審判をとてもリスペクトしてます。審判と会話できるのも基本キャプテンだけ。審判は、「コーディネーター」として、状況をしっかり見ながら、数ある反則をさばいて、試合をつくっていく大事な役目なんです。試合観戦のときには、審判の動きは要チェックですよ。

福田 そうか…これまで完全にボールの動きに気をとられていました。審判見てみますね。

大西 反則だって、いま何の反則だったのか。じつは全部審判が説明してくれているんです。笛がなったあと、手でちゃんと反則のジェスチャーしていますよ※3。あとは、手の「高さ」にも注目です。真横にサッと伸ばしたらアドバンテージ、ちょこんとこぶしを突き出すとフリーキック、真上に腕を伸ばすとペナルティー。かなりざっくりとした説明ですが、初心者の方は手の上がる角度に比例して重い反則になる、ということはぜひ覚えておきましょう。

審判の手の高さや素振りに注目

 

福田 ひえ~そんな意味があったなんて。審判の手はラグビー観戦の超重要ポイントなんだ! 今日のロシア戦、注目してみようっと。

※1…安全性や、競技スピード向上の観点から、ラグビーのルールは頻繁に改正される。

※2…オフサイドの基本原則は本文の通りだが、ラックやモールに横から入るオフサイドや、ラックから球が出る前にディフェンスが出てしまうラインオフサイドなど、いくつかのバリエーションがある。

※3…「スローフォワード」だったら、ボールを前に投げる素振りをする、「ノットリリースボール」だったら文字通り、ボールを胸に離さない素振りをする。

(第3回につづく)

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大西 将太郎

おおにし しょうたろう

ラグビー元日本代表、解説者。

地元東大阪市の布施ラグビースクールでラグビーを始め、啓光学園高3年で全国高校大会準優勝。高校日本代表では主将を務め、スコットランド遠征全勝の快挙を達成。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)は通算143試合に出場。2007~08シーズンは「ベスト15」、「得点王」、「ベストキッカー賞」の三冠に輝く。日本代表には同志社大4年時(2000年)に初選出、以降、2008年のサモア戦まで通算33キャップ(試合)に出場。2007年ワールドカップフランス大会のカナダ戦では終了直前に同点ゴールを決め、12-12と引き分けながらも日本代表のワールドカップ連敗記録を13で止めた。 2016年現役引退。現在はJSPORTSやWOWOWのラグビー解説者として、また2019年ラグビーワールドカップの認知活動および、ラグビーの普及活動のため全国をまわっている。


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