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年末年始に暴飲暴食しても太らない!?「賢い食べ&飲み方」3か条

太りにくい食べ方やスイーツ、お酒における「誤解」まで。

■③酒は「ビールと日本酒以外」を頼むべし!

 お酒は何を選ぶべきか。暑い夏はとりあえずビールで、寒い冬は日本酒熱燗という人は多いかもしれません。

 しかし、肥満の糖尿病気味の人にはロカボ食ということを考えるので、「ビールと日本酒以外」をおすすめします。

 お酒は、おもに「醸造酒」と「蒸留酒」に分かれます。醸造酒は米、麦、ぶどうなどの原料を発酵してつくったお酒で、日本酒、ビール、ワインがこれにあたります。一方、蒸留酒は、原料を発酵させた後、蒸留してつくったお酒で、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカなど。このうち、蒸留酒は糖質を含みません。

 醸造酒には糖質が含まれますが、種類によって量はさまざま。赤ワインはグラス1杯で1・5グラム程度、白ワインは2グラム程度とそんなに多くありませんが、ビールは1缶10グラムほど、日本酒は1合で8〜9グラムほど含まれています。

 ですから、糖尿病気味の人が選ぶならまったく糖質を含まない蒸留酒か、糖質の少ないワインあたりがおすすめです。

 また、醸造酒や蒸留酒に香料や果実、糖分などを混ぜた「混成酒」もあります。これは、何を混ぜるかが問題。ウイスキーを炭酸水で割ったハイボールや甘みを加えていないレモンサワーなどは糖質をほとんど含みませんが、梅酒などの果実酒やリキュール類は糖質が多めです。お酒も、やっぱり甘いものにはあまり近づかないほうがいいでしょう。

 そして当たり前ですが、どんなお酒でも量もほどほどに。

●アルコールは寝酒にならない

 寝酒という言葉があるくらいですから、眠れない夜にお酒を飲んで眠気を誘うという人は少なくありません。でも、これもおすすめできません。なぜなら、お酒も眠りを浅くするから。

 お酒を飲んで寝たら、すぐに眠れたとしても、夜中に目が覚めませんか?そしてその後眠れなくなるということも。それは、お酒を飲んで寝ても、質の良い眠りではなく、自然な睡眠リズムを伴わない浅い眠りだからです。

 また、眠れない夜に寝酒に頼るということを続けているうちに、いつのまにかお酒を飲まなければ眠れない……と変わっていくことも多々あります。

 「一日の締めには晩酌が欠かせない」と言う人もいます。晩酌は、古き良き日本の美しき習わしのようにも聞こえますが、「晩酌をしなければ一日を終われない」「晩酌なしに眠れない」と、欠かせない習慣になっている人は要注意です。そしてそれは、もう立派な依存症です。

 養命酒程度を睡眠導入として少しだけ飲むのはまだ許容範囲ですが、お酒を飲んで酔っ払わないと眠れないとなるとアウト。 ほどよいお酒は健康にとってプラスですが、寝酒として頼るのはよくありません。

 お酒は食事時に適量をおいしく飲みましょう。

『医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣』より構成)

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長尾 和宏

ながお かずひろ

1958年、香川県生まれ。医師、医学博士。医療法人社団裕和会理事長、長尾クリニック院長。84年、東京医科大学卒業、大阪大学第二内科入局。95年、兵庫県尼崎市で開業、2006年より在宅療養支援診療所となり、外来診療と24時間体制での在宅診療を続ける。日本尊厳死協会副理事長、日本慢性期医療協会理事、日本ホスピス在宅ケア研究会理事、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本禁煙学会専門医、日本在宅医学会専門医、日本内科学会認定医、関西国際大学客員教授、東京医科大学客員教授。近著に『病気の9割は歩くだけで治る! 』『認知症は歩くだけで良くなる』(ともに山と渓谷社)、『がんは人生を二度生きられる』『その医者のかかり方は損です』(ともに青春出版社)、『「平穏死」10の条件』(ブックマン社)など多数。


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  • 長尾和宏
  • 2016.10.21