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プロに聞く。“転職35歳限界説”が壊れつつある理由

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市場が加熱する理由

 「売り手市場」には2つの要因があると藤井氏は話す。

「ひとつの要因は景気との連動です。景気がよくなると、企業は業績を伸ばそうと人材を求めます。既存事業の拡大を担当させたり、中長期での新規事業の開発を任せたり。最近だと流通大手やアパレル、家電量販店のように、リアルではなくネット店舗を拡大しようとするケースも広がりつつあります。

 もうひとつは構造的な人材不足。中長期で労働人口や生産年齢人口は減っていっていて、1990年後半をピークに、まるでジェットコースターを降りているような状態です。しかも国も企業も少子高齢化していき、中長期で次世代のリーダーを確保していかないと企業として立ち行かなくなる。名だたる企業を創り上げ、成長してきた経営者の多くも、次世代リーダーへのバトンタッチに苦労されています。それは地方企業だともっと深刻でしょう」

 ひとつめの景気に関しては、賛否両論あるが安倍政権になり確かに好景気になったと言われている。株価も上がっている。個人の実感はともかくとして、企業側は業績を伸ばす体力がついてきている。ふたつめの人材不足、後継者不足は盛んに報道されているので納得できる理由だ。

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