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プロに聞く。“転職35歳限界説”が壊れつつある理由

転職を考えているあなたに。リクナビに聞くリアル

気づけば30歳。なんとなく新卒で入社した会社にいるけど、条件のいい会社があれば行きたいし、なによりもっと外の世界も見てみたい!そんな転職希望者も多いだろう。30代になると転職がしづらくなる、なんて話も聞くけどホント? 人材サービス大手のリクルートキャリアに話を聞いた。今回、取材に答えてくれたのは、リクナビNEXT編集長・藤井薫氏。

転職市場全体は上向き! 

 

 まず転職市場全体の状況はどうなのか。リクルートキャリアが発表している、「転職求人倍率」をみてみよう。これは、求人数を登録者数で割った数で、7月の数字は、1.80になっている。ひとりの求職者に対して1.80社の求人があるということ。この数字を5年スパンでみると、連続的に右肩上がりとなっている。藤井氏は、現在の状況を「日本全体が売り手市場で、全産業で人材獲得競争が繰り広げられている」と指摘する。

 「転職求人倍率」は職種別にも数字が出ているが、人気なのはデジタル系職種だ。上位3職種は1位がインターネット専門職で4.76倍。2位が組込・制御ソフトウェア開発エンジニアで4.48倍。3位が建設エンジニアで4.22倍。これらが高倍率になっている背景にあるのが、“IoT”(Internet of Things)だ。携帯電話や家電に始まり、車やペットの首輪に至るまで、あらゆるモノがインターネットにつながる社会が到来していて、その中でソフトウェアを組み込める技術者が求められているという。

 建設の求人が多いのも理由がある。2020年の東京五輪開催にあたってすすめられている都市の再開発や震災復興などの需要が増加。またスマートシティ構想もあって「建設マーケット全体が加熱している」と藤井氏は語る。

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