○圧倒的な遊び心!遊び心50%!(傷官・食神)

 遊び心は、生活に遊びを取り入れることが自然とでき、芸術面での才能がある星。中でも「傷官」は、芸術性が高く感情の起伏が激しい星。繊細な芸術家のイメージであり、男性で持っていると、傷つきやすくナイーブな面を持つ。「傷官」は頭のいい星でもあり、交渉能力が高く、弁が立つ。また、「食神」は、いわゆる遊び好き。みんなでお酒を飲んだりおしゃべりをしたりするのが好きで、おおらかで子どもっぽい面を持つ。

 従道の命式表の中で、その人を表す最も重要な星、主星(しゅせい)は「傷官」。これまで40人以上を鑑定してきたが、主星に「傷官」を持っていたのは、坂本龍馬に続いて2人目だ。通変星は10種類なので、確率的に言うと、もっといてもいいのだが、「傷官」を主星に持っている男性は生きづらいのだろうか。成功した人物は少ないと言えるかもしれない。

 主星が「傷官」である従道は、かなりナイーブで繊細な人物であったことが予想される。15歳年の離れた兄・隆盛を慕い続けてきた従道は、兄と袂を分かち、西南戦争で散っていく兄を明治政府内でどのように見ていたのだろうか…と思うと胸が痛くなる。征韓論(遣韓論)を主張して破れ、下野した兄の再起を念じ、従道は目黒区に屋敷を購入した。今でも、西郷山公園、菅刈公園の名前で残っている。西郷家の血が絶えないよう、隆盛は従道を説得して政府に残らせたという話もあるが、西南戦争後、故郷・鹿児島へ帰ることはなかったという。兄への罪悪感がずっと胸につかえていたのだろうか。ストレスも相当なものだったろう。

 一方、「食神」は遊び好きのおおらかの星であるが、従道にはこれを裏付けるエピソードがたくさん残っている。従道が内務大臣を務めていた折、部下のどんな進言に対しても「なるほど」「なるほど」と愛嬌たっぷりに返事をしたそうである。一見、いかにも感心されたかのように思われるが、必ずしもそれが採用されるとも限らず…そのおおらかさから「ナル程侯爵」というあだ名がつけられていたとか。

 また、明治政府内で政府調査局廃止の問題が起きた際、伊藤博文が怒り出し、山県有朋がその仲裁に入るが、なかなか収まらなかった。同席していた従道は、黙って博文の話を聞き終えると、「えらい困ったことになりましたなあ」と言って笑い始めたという。それにつられて博文も笑いだし、結局その場は丸く収まったとか。

 また、国の代表としてヨーロッパを訪れた際、従道はロシアでアレキサンドル2世に拝謁する機会を得た。「日本の軍人は、何を一番好むのか」と尋ねられると、従道は平然と「やはり酒と女でしょう」と答え唖然とさせたそうだ。おおらかというか、子どもっぽいというか…人から好かれる性格であったことは間違いなさそうだ。

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