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西城秀樹というスターは「新しい昭和」の象徴だった!?

バブルを抱きしめて①

■結局平成には何があったのか

――あのときほとんどの日本人が「えっ?」って思ったわけですよね。その違和感がいまだに続いている。

島村 キリッとしていないでしょ。いつかはしっくりくると思っていたら馴染めないまま平成が終わるということになり、元号としてだけでなくその時代そのものに最後まで馴染めなかったなあという思いにとらわれたんです。

 もはや平成も30年経ちましたから、馴染めないどころか平成しか知らない人が普通にいるわけですよ。そういう人たちと会話が成立したとしても、根本的に立っているところが違うんじゃないかなというところはありますよね。

――ちょっと前までは平成生まれのプロ野球選手とか、平成生まれのAV女優とか「平成生まれの◯◯」っていうのが珍しがられてたのが、そういうのも完全になくなっちゃいましたからね。

島村 昭和は太平洋戦争を挟んで、戦前と戦後に分ける人がいたり、高度成長経済以前と以降に分ける人もいるけど、平成というくくりで考えると何かそういうエポックを画するようなことが起きたかなあと……。

 なんかボーッとしてたなということのほうが自分の中では勝っていた。いろんなことはあったけれども、大きな出来事といったら阪神淡路大震災とオーム真理教の一連の事件とか東日本大震災とかでしょ。少なくとも「平」ではなかったような気がしますね。

「平成になじめなかった女」島村洋子さん

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  • 島村洋子
  • 2018.05.19