ワンオペ育児にならざるを得ないパパママが最低限やるべきこと |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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ワンオペ育児にならざるを得ないパパママが最低限やるべきこと

NPO法人tadaima!代表・三木智有さんに聞く、ワンオペ状態を少しでも解消するための方法

■「私しか分からない」は「私が全部やります」宣言と同じ

 妻としては、いちいち情報を共有するのはおっくうかもしれない。また夫が多忙だと、遠慮してしまうこともあるだろう。「私がやった方が早い」「結局私しか分からない」と思う方も多いのではないか。しかし三木さんいわく、 「私しか分からない」と判断することはすなわち、「私が全部やります」と宣言していることに等しいという。
「パパは忙しいから私が全部やる、というのは、一見すると優しげな感じなんですけれど、それはパパのオーナーシップを失わせているだけなんです。私しか分からないと思ったら、それをちゃんと伝えなきゃいけないし、まとめて伝えるのが大変なら、その都度話しておく必要があるのかなと思います」。

 ただし、夫婦で話し合う時間さえなかなか確保できないという家庭もあることと思う。その場合はどうすれば良いのか。
「時間があまりとれないというパパママは、スケジュールを共有するだけでも違うと思います。たとえばグーグルカレンダーなどで、お互いの予定、家族全体の予定、子どもの予定を共有できる状態にしておく。そうすると、いついつは一時保育があって、この日はママが大事な用事があって……というのが一目で分かるようになりますし、たとえばパパが、家族の予定がある日に急に仕事が入りそうになったとき、じゃあこの日に日程をずらそうといった判断が、お互いにしやすくなります。それだけで、実務的な面ではもちろん、精神的な面でも“ワンオペ感”は薄くなるように思います」。

 スケジュールの共有ができれば、多忙で家の中ではなかなか家事・育児が行えないという夫でも、一時保育の予約や保育園とのメールのやり取りなど、家の外でできることも増えていく。このように、最低限の情報を共有しておくことで、互いをフォローし合えるようになるのだ。

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三木 智有

みき ともあり

NPO法人tadaima! 代表理事

フリーでインテリアコーディネーターの仕事を請け負うかたわら、男性の暮らし方を変えていきたいと2011年NPO法人tadaima!を設立。 ”10年後、20年後も「ただいま!」って帰りたくなる家庭にしよう!” をスローガンに、家族の家事シェアを当たり前にする活動を行っている。


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