わざわざ訪ねたい東京メトロ駅「浅草」~新しい江戸と古い昭和~ |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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わざわざ訪ねたい東京メトロ駅「浅草」~新しい江戸と古い昭和~

1927年、東洋初の地下鉄駅として開業

■昭和を感じる「古い駅」~6番出口から~

 東京メトロ浅草駅は昭和の戦前期につくられた古い駅である。もちろん、駅自体はリニューアルを重ねている。そんな中で「昭和」を感じさせるのは、浅草駅6番出口に直結する浅草地下街である。

浅草地下街の入口

 1955年に開設されたこの地下街は、その時代から雰囲気を変えず、いまもまだ残り続けている。このころ、浅草駅北側には留置線もつくられている。

 地下街自体は、朝7時から夜11時まで営業しているものの、昼間しか営業しない店や、お酒を出す店のように夜間しか営業しない店も多い。

 気軽に食べられるような立ち食いそば店や焼きそば店から、本当に営業しているのかどうかわからないお店まで、昭和の感じがあふれる店ばかりである。

 当然ながら、老朽化を示しているところばかりであり、あちこちに補修のあとが見られる。

■浅草駅の存在感

 浅草駅は、まずは東京地下鉄道(現在の東京メトロ)が開業し、その後東武鉄道、最後に都営地下鉄が開業した。近隣には、つくばエクスプレスの浅草駅もある。そのため、「浅草駅」を名乗る駅は、たいへん広い範囲にわたっている。都営地下鉄から東武鉄道に乗りかえようとすると、けっこう大変である。

 東武鉄道の浅草駅には、松屋百貨店・浅草エキミセが入居しており、小規模ながらもターミナル駅としての風格があり、特急列車を中心に列車が発着している。
 そんな浅草の駅も、地下鉄の駅から始まった。地下のコンパクトな駅、6両編成の電車が発着する駅が、浅草駅という一連の駅の中心になっている。

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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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