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若者のマイカー所有率は上昇!?「クルマ離れ」の真相

30年前の生活必需品。車が買われなくなった理由

■「新車」が売れなくなった本当の原因

 新車が売れない、とも言われる。しかし、これは「若者のクルマ離れ」云々ではなく、最近の中古車は耐久性や性能が飛躍的に上がっており、それで十分満足できるからだ。

 逆に新車に手を出そうとすると、いろいろなハードルをくぐらなければならない。新車を購入する際に、車体価格+消費税の他に自動車所得税、自動車重量税、自動車税と3つも税金がかかるのだ。近年、これが二重課税だと問題視し見直す方向が議論されているが、とにかくクルマは税金の塊になっている。加えて、自賠責保険、任意保険、リサイクル料金。またディーラーへはその諸手続き代行料を支払い、都市部では月極め駐車場料金も結構な負担だ。

 最近の軽自動車の国内シェアの急速な伸びは、そういった旧態依然な自動車行政にあって賢い世代の賢い選択だろう。たとえば昨年軽自動車部門でベストセラーとなったホンダ・N-BOXは車体本体価格が150〜190万にもかかわらず、年間22万台もの新車セールスを記録した。

 結局「いいクルマが欲しい」という欲求は昔となんら変わることがない。ただし、付帯した「了承しかねるお金」を払いたくない、という意識が強くなっているのではないか。若者はどんどん賢くなっているのである。

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