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「ホオポノポノ」のエッセンスは話し合いだ

レイア高橋×前野隆司スペシャル対談③

■許し合い、愛し合いながら生きる

L:日本でもよく知られている「ホオポノポノ」の起源は、話し合いによって、皆でこだわりや執着を捨て、許し合い、愛し合い、「もう良いんだよ、気楽に生きよう」という境地へ導くところにあります。

 これは「アロハ」の心でもありますが、そういった形で幸せを求めていくための知恵として、話し合いをしていったのです。

M:話し合いがホオポノポノの源流だったんですね。

L:その後、時代が変わるにつれ、少しずつ人間関係の悩みが増えました。そうなってきたとき、最終的には愛して、許して、理解しなければならない。それを自分のなかで行うんです。

 つまり、まずは自分自身の浄化をする。それがまわりへ伝わっていくと考え作られたのが「セルフアイデンティティ・ホ・オポノポノ」です。いま、日本に伝わっているものの基となったものです。

 ちなみに、ホオが「〜させる」、ポノが「元の状態」を表しますから、「ホ・オポノポノ」という表記は正しくはありません。ホオポノポノと発音し、源流も含めて正しく理解したほうがいいでしょう。

M:なるほど、興味深いですね。

L:端的にいうと「まあいっか」ということです(笑)。自分が幸せになるためには、他人と比較するのではなく、こだわりを捨てて、すべてを受け入れ許し、愛に変えていく。さらに感謝の気持ちを持つことで、どんなことが起こっても、幸せになるための通り道だと思える。

 そんなことが、ハワイでは昔から火を囲んで皆で語り合われていました。それが自然のなかで生きている人たちの文化だったんです。

M:私が提唱している「幸せの4因子」は、2つ目が感謝で、3つ目が前向きで楽観ですから、まさにハワイの方の特徴ですね。そして4つ目が、人の目を気にしないことなので、これもぴったりです(笑)。

 これは日本人の幸せの条件ですが、いまの日本ではそれが満たされていない人もたくさんいます。だから4つの因子が必要なんですよと伝えていますが、ハワイではすでにそれが実践されている。ここからも、日本人は幸せの国ハワイにより憧れるんだなということが理解できます。

L:そうかもしれません。だいぶアメリカナイズされてしまいましたが、古い時代のエッセンスもあちこちに残っていますね。

M:現代の日本人は、西洋的な合理主義的な価値観と、従来日本にあった年長者を尊敬する価値観がぶつかり合って、ごちゃごちゃになっている状況でしょう。そのなかで、さすがに最近は、日本に昔から根づいていた「村の中で助け合いながら仲良くしながら生きていく」価値観が見直されてきました。日本人は近代の反省も込めて、そこに戻りたいと思っているんだと思います。

L:前野先生はダイアログ(対話)の重要性についても書かれていますね。

M:ロジックで戦って勝つというのが近代以降の西洋の議論の主流でしたし、我々もそう教育されてきました。

 一方、ダイアログのは基本は、「傾聴」「リスペクト(敬意を払う)」「サスペンディング(保留)」「ヴォイシング(声を出す)」です。いま、こうした互いを認め合う対話のあり方が世界中で見直されつつありますが、ハワイの方たちは、それを一貫してやり続けているんですね。

 日本は近代化が進み変わってしまったダイアログ的なもの、昔からのつながりや感謝を重視した幸せをずっと持ち続けていることに、日本人は惹かれるんだなと思いましたね。

L:古代ハワイアンの生き方が見直され、日本の皆さんの生き方の変化に少しでもつながっていったら嬉しいです。

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