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今日から始める「スピードアップ」のための5つの工夫

シリーズ:3年後に結果を出すための 最速成長⑨

 何年かこういった工夫を続けると、仕事がものすごく速くなります。これまでのように、仕事もないのに何となく帰りづらいからという理由で残業しても、良いことは何もありません。上司の視線を意識した残業も同様です。

 AI、自動運転などのテクノロジーが目覚ましい進化をみせ、企業の生き残りがますます厳しくなっていくこれからの時代には、日本の企業もついに変わらざるを得ませんので、今後、社会的には残業を良しとしない方向になり、「残業ばかりする人は仕事ができない」という風潮に急激に変わっていくと思います。そして仕事のスピードを上げることで、残業は減らしつつ、大きな成果を出すことが必要となっていきます。

 仕事のスピードを上げていく上で、もう一つ重要な点が「即断即決、即実行」です。これができれば、素晴らしいリーダーになれます。 
仕事を進めていく際に、できる限りいつも即断即決、即実行をするというもので、文字どおり瞬時に判断し、決断し、行動に移します。即断即決、即実行できない場合ももちろんありますが、問題なのは、すぐに決めて行動すればいい事項も行動しないことが多く見られることです。

 ただこれは、ほとんど習慣の問題であり、癖のようなものです。通常は「即断即決、即実行」とし、特別検討が必要な場合のみ、少しだけ時間をかける、というふうにモードを変えてみると景色が大きく変わってきます。リーダーが即断即決、即実行をすると、部下やチームメンバーが助かり、組織全体が打てば響くようになります。

 確かに、即断即決、即実行しづらいケースもあります。例えば土地勘がまったくないときです。といっても誰かに相談して土地勘を得ることは十分にできます。また今すぐに決めなくてもいい事案もあります。これも、自分としての結論は、その場ですぐに出しておくと、他のブレーキになりません。

 最後に、判断ミスをした場合に挽回できそうにないとき。これだけは、慎重に進める必要があります。ただ、自分なりのシナリオは描いておくことができます。基本的には、そのシナリオに沿ってスムーズに動きつつ、状況が変われば、プランBやCの代替案に切り替える、というような進め方ができます。

 こうやって、即断即決、即実行しづらいケースでも、その準備ができ、必要に応じて素早く動くことができるようになります。

A4メモのタイトル例

  • どうやったら、仕事を3倍速く進めることができるか?
  • どういうところに、時間を取られているか?
  • 残業せずに、さっさと帰るには?
  • 残業せずに、さっさと帰る仲間を職場で増やすにはどうするべきか?
  • いつも即断即決、即実行をするには?

※A4メモ書きは、『ゼロ秒思考』でご紹介しているシンプルな思考整理トレーニング方法です。

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赤羽 雄二

あかば ゆうじ

ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター。東京大学工学部を1978年に卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。主な著書に『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』(ダイヤモンド社)、『頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方』(KKベストセラーズ)、『入社3年塾』(三笠書房)等がある。


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