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「暇な女子大生×森もり子」スペシャル対談!

本の話から、最近の出来事、創作のスタンス、二人が普段思っていることなどを語っていただきました

『暇な女子大生が馬鹿なことをやってみた記録』の刊行を記念して、著者の暇な女子大生さんと、「返事をくれない彼氏を追い込むLINEスタンプ」が人気の森もり子さんが対談を行いました。本の話から、最近の出来事、創作のスタンスまで、普段思っていることを語っていただきました!

 

―――――『暇な女子大生が馬鹿なことをやってみた記録』の中に、森もり子さんが急に出てきてびっくりしたのですが、お二人の出会いを教えていただけますか。

 

暇女:出会いというか、わたしがTwitterで見かけてフォローしたことがきっかけですね。いま確認してみたら2014年の6月のことだったんですが、当時からもり子には何万人もフォロワーがいて、ツイートもめちゃくちゃ拡散されてて…そういう『アルファツイッタラー』的な人ってこっちにしてみたら雲の上の存在なんで、いち観客のような気持ちで無言フォローしたら驚いたことにすぐフォローが返って来て、「森もり子さんにフォローされた!」って呟いたんです。

 

もり子:実は暇女のブログは結構読んでたんですよね。だから「ブログ面白いです!」ってリプライを送ってみたらダイレクトメールが来て、それからLINEを送り合うだけの日々が続きましたね。実際に会ったのは結構最近っていう(笑)。出身もお互い福岡県だし、年も近いので親近感もありました。LINEでは仕事の話をすることが多いかな。

 

暇女:「将来が不安だよね」っていう話によくなります。「死にたい」から始まってお互い励まし合って、最終的に「生きよう」っていう結論でLINEが終わることが多い気がする。

 

もり子:2人ともネガティブだから、明るい話題はあまり上らないよね(笑)でも、本を出せてよかったよね。この本1000円なのに分量があってすごいと思った。匂いもいいよ。

 

暇女:匂いに関してわたしは何もしてないけどありがとう。

 

――――編集部としては本の内容についての感想も伺いたいのですが…。

 

もり子:わたしはこの「暇だからタイの男子大学生と束の間デートしてみた」ってやつが好きですね。臨場感があって面白かった。

 

 

 

 

暇女:その話は他の人たちからも評判がよかったよ。やっぱりみんな人がフラれる話が好きなのかな。

 

もり子:「タイ」っていう場所の非日常性もよかったんじゃない?わたし海外旅行怖くて行けないんだよね。小・中学校くらいの時に家族と一度行ったけど、今から一人で行くなんて絶対できないわ。

 

暇女:大学一年生の時に初めての一人旅でロンドンに行ったんだけど、その時は『もうどうにでもなれや』って気持ちで行った。それまでの自分の人生がクソつまんなかったから、どうせこれからの人生もクソつまんなそうだなと思って、別に死んでもいいやー、どうせ死ぬなら自殺より海外で事故るか誰かに殺されたほうが面白いかなとか思って。

 

もり子:なんでロンドンにしたの?

 

暇女:その夏マイケルジャクソンのコンサートで元々ロンドンに行く予定があったんだけど、マイケルが亡くなったからコンサートが行われるはずだったドームだけでも見に行こうと思って。元々ハリーポッターとかビートルズが好きでイギリスに憧れてはいたけど。「背が小さいから」って理由でバッキンガム宮殿の衛兵交代式を間近で見せてもらえたのが楽しかったな。

 

もり子:いや全然死ぬ気ないじゃん。めちゃくちゃ人生楽しんでるじゃん。

 

暇女:ほんとだ。でもその頃からだよ。『生きてる』って実感し始めたのは。

 

もり子:じゃあよかったよ。わたしは予想外なことが起こるのが怖いんだよね。海外って言葉も通じないし。日本ですらあんまり出かけないよ。家でずっとテレビ見てるのが好き。小さい頃からテレビっ子だったんだよね。友だちと遊ぶのとかも嫌で、友だちといるよりはテレビを選んでたわ。

 

暇女:なにそれ。やばくない?

 

もり子:もうね、運動とかも全然してないからね。生まれてから一回も運動なんかしてないんじゃないかってくらい。

 

暇女:健康診断とか行ってる?わたしも今あんまり運動とかしてないし身体が心配だから今度人間ドックに行く予定。

 

もり子:長生きする気満々じゃねえか。

 

暇女:今はね。運動しないって言ったって散歩くらいはするでしょ?

 

もり子:散歩すらしない。歩いて5分くらいのところにある近所のスーパーに行くくらいだよ。部屋から出たくなさすぎて宅配弁当を週2、3回頼むし。仕事も暇女と違ってどっかに取材に行ったりしないコラムが中心だから、パソコンの前でひたすら悩んでる。自分で行動して、「こういうことが起こりました」っていう中から面白さを引き出してる暇女は本当にすごいなって思うよ。

 

暇女:「マトリックス」って映画あるじゃん。人類は実はバーチャルリアリティの中で人生を「体験させられてる」だけなんじゃないかって話ね。わたし現実逃避のために結構ああいう話を信じたがるんだけど。

 

もり子:都市伝説とかも好きだしね。

 

暇女:そう、本棚は都市伝説とかオカルト系の本ばっかり。で、もしも本当にわたしたちがバーチャルリアリティの中で幻想を見ているだけにしろそうじゃないにしろ、どっちみち人生って無茶して生きたほうが何だかんだ得なんじゃないかって思うよ。そっちのほうが楽しいし、こういう風にブログに書けば誰かしらは面白がってはくれるし。日本だと「出る杭は打たれる」ってことわざもあるくらいあんまり積極的に目立とうとか変わったことをやろうとはしないじゃん。人よりちょっと変わったことをやってれば自然に目立つというか少なくとも変な人が周りに集まってくるし刺激的な人生にはなるよ。

 

もり子:なんかネガティブなのかポジティブなのか分かんないな。

 

暇女:もり子のすごいところは……。

 

もり子:取ってつけたように切り出した(笑)

 

暇女:もり子のすごいところは…色々あるんだけど、とりあえずTwitterのフォロワーが多い人で、かつずっとフォロワーを増やし続ける能力ってのはすごいと思う。まず何万人もの人の前で長文で自分の意見を言うなんてわたしなら怖いもん。まだ1万人くらいしかフォロワーさんいないけど、それでも呟きづらくて最近ずっとツイートしてないし。

 

もり子:何が怖いの?

 

暇女:え…『こんなこと言ったら反論されるんじゃないかな』とか、『フォロワー減るんじゃないか』とか『叩かれるんじゃないか』とか…。ブログは自分の小部屋の中で独り言を言っている感じだからまだ自分の意見を書くハードルは低いんだけど、Twitterってさあ、イメージ的には「道路の真ん中で大声で叫んでる」って感じなんだよね。だから変なこととか間違ったことを言うと殴られるんじゃないかと思って…。ブログでも殴られることは殴られるんだけど、Twitterに比べたら拡散の速度とかはそんなにないし。ワンクリックしなきゃいけない手間があるから…。だからTwitterでガンガンツイートしてる人はメンタルが強い人が多いんだろうなと思う。

 

もり子:まず暇女はネットの人の意見を気にし過ぎなんだよ。藪から棒にロンドン行ける人がなぜネットのネガティブコメントを気にする?

 

暇女:ネットの人の意見気にならないの?

 

もり子:気になるけどね(笑)でも気にし過ぎてもいいことないからさ。前はエゴサ―チとかよくやってたけど辞めたよ。

 

暇女:わたしも最近辞めた…でも『誰か一人くらいは褒めてくれてるんじゃないか』という一縷の望みをかけてエゴサーチすることがあるよ。インターネットくらいしか心のよりどころがないからね。

 

もり子:褒められたいよね。

 

暇女:褒められたい。めっちゃ褒められたい。お金が欲しいとか有名になりたいから何か書くっていうよりも、褒められたいし、人に好かれたいんだよ。もり子のスタンプのタイトルって『もっと私にかまってよ!』じゃん。ああいう気持ち。ああいう気持ちでブログ書いてる。

 

もり子:めんどくせえ女だな。

 

暇女:あのスタンプは自分の気持ちじゃないの?

 

もり子:半分は自分の感情だね。でももう半分は『恋愛中の人々のちょっと重たい気持ち』を想像して描いた。

 

暇女:頭がいいよね。話してても思うんだけど色々見透かされてる感じがある。そこがちょっと怖いところでもあるけど。でもクリエイターに関わらずビジネスで大事なのって、「いかに世の中の人の感情を汲み取れてるか」な気がする。人の気持ちを想像できる人が成功するんだよな…。人間の心の仕組みに詳しい人が勝つっていうか。

 

もり子:急に意識が高くなったな。

 

暇女:でも『言うほどじゃないけど』はそういう「共感」とは逆を行ってるというか、若干クレイジーだよね。

 

もり子:Twitterに出回ってる漫画って、何か間違ってることや人に対して正論で突っ込むっていう構図が多いじゃん。その感じで、逆に「間違ったことを言う」っていうのが面白いなと思って。言わないほうが正しいんだけど、フッと心によぎることをあえて口に出してみた、っていうのがあの漫画なの。

 

暇女:そういう漫画だったのか。これ読んで『もり子って普段こういうこと考えてたのか』って怖くなったけど、それ聞いてホッとしたわ。

 

もり子:安心して。暇女のことはいつもすごい微笑ましく観察してるよ。

 

暇女:…やっぱりもり子は怖いわ。

 

 ――――――本日はどうもありがとうございました!

 

 

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