経団連も推奨する出会い系アプリ!「パパ活」に棲息する男女の生態を大暴露【藤四郎】
■パパ活女子3人目◉レイナ 20歳 地下アイドル
「俺はトラブル抱えた美女に縁がある男だ」
そう、うそぶいていたのは漫画「シティハンター」の冴羽遼だが、このサイトは直接の社交が希薄になった現代を冴羽的に埋めてくれる。レイナはオタク相手に稼ぎ倒す新進の地下アイドルだ。所属先など詮索しないが、ひとまずこの時期はウェブでライブを行うことでむしろ経営良化しているとのこと。顔は明石家さんまの娘に似ているがあっちより美人。江戸っ子気質で金離れよく、タクシーを乗り回して麻布や新宿で飲み倒れるのが日課。酒乱の気あり。レイナは酩酊状態で電話をかけてきた。
「いま、知らない家のインターフォンを鳴らしまくって、警察から逃げてきたの」
都内の外れの住宅街で何やってんだと笑ったが、メンタルを失調した女性にはありがちの行動である。芸能系には特に。こういった時は咎めるでなく、その狂人ぶりを讃えてやるのが一番。大物だ、もっと暴れて来い。しかし、シラフの彼女は小市民的で、アイドル稼業もたまたまオーディション受かったからやっているだけだと飄々としている。
一度だけ会ったのは、私が徹夜明けの電車に揺られていた時に丁度、同じ駅にいるとLINEした時だった。やはり酩酊している彼女を最寄りの24h営業の安居酒屋に連れて行くと、「合コンの連絡係をしている」とかどうでもいい話を聞かされ、徹夜明けに笑顔すら出なかった。この日は初対面にはタイミングが悪かったかもしれないが、偶然のこれもまた必然だった。
当初はメッセージのやりとりではかなり気に入られた気がしたんだが、どうも噛み合ない。段々と面倒になってきたので、彼女の肩を抱いて早々に切り上げ、喫煙所に向かった。セックスさせろなど冗談でいうほどには打ち解けていた。
「わたしで何か文章を書いてよ」
そう言われて、駅で別れた。「まだ、ネタが足らないのでもっとくれ」と返した気がする。お望み通り書いてやった。会っても疲れるだけ。それ以来、連絡を取ることはない。