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「監督の視点」を持つ。井口資仁が「評価」のプレッシャーに負けない理由

井口資仁監督に聞く。Q5. プロ野球選手とはどんな存在であるべきだとお考えですか?

 現役生活の晩年、僕はベンチで「自分だったらこういう作戦で行くな」とか「この選手に、もう少しこういう力があれば起用するんだけどな」という視点で試合やチームを見ていました。だから余計に、監督としての視点が気になったのかもしれません。

 そして、実際に監督の立場になってみると、その思いはさらに強くなりました。例えば現在のチームでは、キャッチャーを2人制にするのか3人制にするのか、頭を悩めています。もし3人制で行くのなら、3人目のキャッチャーには代打でも行けるような打力が欲しいかな。逆に、最悪の場合にキャッチャーも守れるような内野手がいれば、2人制でもいいな。そうやって、最後のピースを探しています。

 もちろん、最終的にレギュラーを目指すことは当然です。でも、一軍にいなければ、レギュラーを取るチャンスも生まれませんから。まず一軍で生き残る方法を考えてほしい。

 自分が評価される立場の時、評価する側の視点を意識することは、非常に大切だと思います。

〈明日の質問は…「Q6. 日米でプレーされて感じる「野球文化」の差は何でしょうか?」です〉

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井口 資仁

いぐち ただひと

1974年12月4日生まれ。東京都田無市(現:西東京市)出身。千葉ロッテマリーンズ監督。97年逆指名で福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンクホークス)に入団。走攻守三拍子揃った選手としてレギュラーとして活躍する。2005年にはシカゴホワイトソックスに入団。ワールドチャンピオンに二度輝く。その後、09年に千葉ロッテで日本復帰。昨年現役引退を発表。


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