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20年ぶりの箱根Vを狙う神奈川大。エース・鈴木健吾が目指すもの

箱根駅伝ノート 第1回

 

「駅伝チームに所属している以上は、大学の名前を背負って駅伝でしっかり活躍することが自分にとって一番大切な役割だと思うので、まずは箱根駅伝をまっとうしたい。そのなかでもマラソン練習に取り組み、自分のできることをやっていくだけだと思っています。チーム全員が箱根優勝を目標に掲げているので、箱根でも自分の走りをしたいです」と20年ぶりとなる〝総合V〟に思いをはせた。

 東京マラソンについても、「明確な目標は決めていませんが、後ろの方で走っていても評価されないですし、少なくともMGCの出場権は狙っていきたいです」と鈴木は話す。東京五輪の最重要選考会となるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を東京マラソンで獲得するには、日本人3位までが2時間11分00秒以内、同6位までが2時間10分00秒以内でゴールしなければいけない。鈴木はその〝ライン〟を視野に入れながら、初マラソンへの道を突き進む。

「東京五輪を考えると、純粋なスピード勝負ではなく、暑さとの戦いが加味されます。冬のレースでは敵わなくても、東京五輪は自国開催ですし、夏マラソンなら少しはチャンスがあるんじゃないかと思っています」

 2020年〝東京五輪の星〟として輝こうとしている鈴木健吾。その走りから目が離せない。

(『箱根駅伝ノート』より構成)

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酒井 政人

さかい まさと

1977年生まれ、愛知県出身。「箱根」を目指して東京農業大学に進学。1年時に出雲駅伝5区、箱根駅伝10区に出場。2年時の故障で競技の夢をあきらめて、大学卒業後からスポーツライターに。陸上競技をメインに取材して、様々なメディアに執筆している。著書に『箱根駅伝 襷をつなぐドラマ』(角川新書)、『箱根駅伝監督 人とチームを育てる、勝利のマネジメント術』(カンゼン)、『東京五輪マラソンで日本がメダルをとるために必要なこと』(ポプラ新書)。


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