東海道本線を跨ぎ、県総合運動場駅、県立美術館前駅と続く。楽しい電車なので、途中下車は後回しにして先を目指す。草薙駅に停まり、狐ヶ崎駅を出ると、東海道本線と並走する。どちらも複線なので、複々線となった広々としたところを快走する。

 入江岡駅を出ると、東海道本線と分かれ、巴川の鉄橋を減速しつつ渡ると、もう終点の新清水駅だった。
 新清水駅直前の鉄橋は、駅から歩いて2~3分のところだった。写真が取りやすい場所だったので、しばし電車の撮影をしていると、青い色の新型車両がやってきた。これに乗らねばと、急いで駅へ引き返す。

青い新型電車

 かくして、初めて新型車両に乗ることができた。ロングシートの典型的な通勤型電車だが、窓の上にデジタルサイネージの案内や広告があり、首都圏の電車と比べても全く遜色がない。2両という短い編成が地方都市の電車であることを物語っているが、快適な乗り心地である。

 ずっと乗り続けて新静岡へ戻っても能がないので、さきほど気になった県立美術館前駅で降りてみた。美術館前というだけあって、ホームには、ロダンの「考える人」の像の小さなレプリカが置いてある。駅自体も、大きな建物の中にすっぽりと収まっている感じで、珍しい造りだ。

不思議な建物の中にある県立美術館前駅

 せっかくなので県立美術館へ行ってみることにした。「美術館前」と言っているものの、美術館は駅前ではなく、ゆるやかな坂道を歩いて、10分、いやそれ以上かかった。もっとも途中からはプロムナードになっていて、散策にはもってこいだったので遠くても苦にならなかった。

 美術館内の静かなレストランで遅いランチを食べてから、駅のホームにもあったロダンの彫刻を観賞した。「考える人」のほか、ロダンの様々な彫刻をコレクションした「ロダン館」があり、午後のゆるやかに流れる時間に身を任せることができた。

県立美術館のロダン「考える人」

 新静岡へ戻る電車は、赤い色の新型車両だった。パッションレッドというそうで、クリアブルーに続く第2弾。赤は、静岡の久能山で採れるイチゴをイメージしているとのこと。

帰路に乗った赤い新型電車

 今後も、少しづつカラフルな新型車両が増えていくようで、静岡鉄道創立100周年を迎える2019年には7色の電車が揃うそうだ。4色くらいになったら、また乗りに来ようと思う。