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「ストレッチ」「腹筋」の思わぬ落とし穴

走る上ではかえってマイナスになることも。 骨ストレッチ•ランニング③

腹筋運動の落とし穴

 走る前に見直しておきたいことは、ストレッチ以外にもいくつかあります。たとえば、補強運動として行われている筋力トレーニングや体幹トレーニングにも問題があることはご存じでしょうか?

 まず、一般になじみ深い腹筋運動について考えてみましょう。

 最近では、体幹トレ―ニングが流行っていることから、体幹部(胴体)の強
化の一環として腹筋を鍛える人も増えているようです。

 しかし、腹筋を鍛えることが果たして体幹強化につながるのか? 論より証
拠、例えば「筋力テスト」でそのことはすぐに自分でも確認できます(『骨ストレッチ•ランニング』内で具体的に紹介しています)。

 わざわざ腹筋を鍛えても、力が出せない。だとしたら、何のために行って
いるのかという話になるでしょう。

 また、腹筋運動を10回ほど行った後に、5メートルほど歩いてみてください。勘のいい人は、起き上がろうとした段階で「いつもより体が重いな」と感じるかもしれません。実際に歩いてみると足どりが重く、思うように前へ進めないことに気づかれるはずです。

 少し歩いただけでそれだけの負荷がかかるのです。しかも、たった10回行っただけでこうした結果が出ます。

 腹筋が割れているといかにも鍛えている印象がありますが、体を動かすことにどれほどプラスになっているか……。こうして体の反応を確かめていくと、効果に疑問を感じるでしょう。

<『骨ストレッチ・ランニング 世界一、ラクに走れる!』より構成>

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松村 卓

まつむら たかし

スポーツケア整体研究所株式会社代表。骨ストレッチ創始者。1968 年生まれ。中京大学体育学部体育学科卒業、陸上短距離のスプリンターとして全日本実業団6位などの実績を持つ。引退後、ケガの多かった現役時代のトレーニングを根底から見直し、筋肉ではなく骨の活用に重点を置いた「骨ストレッチ」「骨ストレッチ・ランニング」などを開発。アスリートの動作改善から、一般向けの健康・美容指導まで幅広く活動している。


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