若い女性に関して真理過ぎる真理とは「外見がすべて」。貧乏な庶民でブスで馬鹿だと、さらに貧困になる(藤森かよこ【馬鹿ブス貧乏】⑦) |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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若い女性に関して真理過ぎる真理とは「外見がすべて」。貧乏な庶民でブスで馬鹿だと、さらに貧困になる(藤森かよこ【馬鹿ブス貧乏】⑦)

容貌は女の人生を決める [苦闘青春期(37歳まで)]


「誰も本当のことを言わないから、ブスで馬鹿な私が本当のことを言う!」と元祖リバータリアン(超個人主義的自由主義)アイン・ランド研究の第一人者である作家・藤森かよこ氏がペンで立ち上がった。
 氏のものした『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』(KKベストセラーズ)は4刷を超え(以下、「馬鹿ブス貧乏」と表記)、多くの女性を勇気づけた「革命の書」である。アラフォー読者からの要請が殺到。今月21日より、第2弾
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。が出版される。
 そこで、今回、藤森氏のご厚意に預かり『馬鹿ブス貧乏』の長いまえがきから第1章まで再構成し、「若いほど」役立つと低スペック女子が37歳までにやるべき本当のことを転連載で教えてくれる。まさに「馬鹿ブス貧乏」で生きるしかない女性が最高に幸せになる本当のサバイバル術である!


■ブスで馬鹿で貧乏だと、もっと貧乏になる

 

 とはいえ、今のあなたは、まだまだ孤独がいやだと思う。ならば、とりあえず、まずは他人から目に見える存在になろう。自分自身を可視化させよう。つまり、あなたのブス度を低下させよう。

 何度も言う。青春期のあなたにとって、青春期が寂しい理由の大きなひとつは、あなたがブスだからだ。外見がすべてということは、特に若い女性に関しては真理過ぎる真理だ。私は偽善的な気休めは書かない。

 若くしてブスで馬鹿でも、生家が貴族とか財閥とか資産家で確実に確実に生涯食いっぱぐれがない場合は、ブスで馬鹿なままでいい。

 しかし、貧乏な庶民でブスで馬鹿だと、さらに貧困になる。

 馬鹿だと生活保護の申請もできない。申請書類は相当にややこしい。一度、大田のりこと河西保夫(かわにし やすお)(監修・大山典宏(おおやま のりひろ)の『プチ生活保護のススメ』(クラブハウス、2009年)を読んでみよう。「生活保護法による保護申請書」とか「収入申告書」とか「資産申告書」とか、いろいろ作成しなければならない。

 自分で長年の間に掛け金を払い込んできた年金でさえ、自分で申請しないと給付されないのが日本だ。かつ申請書類は多くややこしい。

 貧乏な庶民でブスで馬鹿な女性は、「女性の最後の仕事」であるセックスワーカーにもなれない。

 中村淳彦(なかむら あつひこ)と鈴木大介(すずき だいすけ)の対談集に、『貧困とセックス』(イースト新書、2016年)がある。この対談集によると、かつては、アダルトビデオ界参入は、若い女性が食べていくための最後の手段のひとつだった。風俗しかり、売春しかり。そこでしっかり稼いで貧困から抜け出す女性も少なくなかった。ところが、最近は事情が激変したらしい。

 長引く不況のせいで、偏差値の高い有名大学の学生や大学院生が、一般的なアルバイトより費用対効果が高いアダルトビデオ界に参入する例が多くなった。

 奨学金(という名の借金)を借りていたら卒業後の返済が厄介だ。完済するのに20年間ぐらいかかる。だから、在学中は「女子大学生ブランド」を駆使して、アダルトビデオ界でも風俗産業でも稼ぐ。かつ、学業にも手を抜かず、企業研究や就活にも手を抜かず、卒業したらセックス産業界からサッサと去る。

 おかげでアダルトビデオ界でも風俗業界でも売春業界でも、雇用される女性のスペックが高くなってしまったというわけだ。

 中には、慶応大学や東京大学大学院在籍時代にアダルトビデオに出演した体験を元に修士論文を書き、その論文を元に『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌(じょうぜつ)に自らを語るのか』(青土社、2013年)を出版した女性もいる。鈴木涼美(すずき すずみ)さんだ。

 良家の子女が、学費を稼ぐ必要もないのにAV女優になるのか。そんな時代なのか。

 ともかく、このような女性たちの活躍によって、かつてのような低学歴で貧困で頼れる家族も誰もいない女性たちの最後の職場が収縮してしまった。

 同じことを、前述の鈴木大介氏は『最貧困女子』においても言及している。いまどきの風俗では雇用してくれない低スペック女子は、五千円と引き換えに売春をするしか食べる手段がなくなっているそうだ。

 そこそこのスペックのある女性は、普通の会社勤務をしながら、週に一回のセックスワークをこなし家計補助ができる。そのような実例も、鈴木氏は紹介している。

 低スペック女子にとっての最後の職場が収縮している背景には、アダルトビデオとか風俗とかのセックス産業が前ほど儲からなくなっているという状況がある。この業界自体の衰退と長引く不況による雇用の悪化という状況がある。セックスワーカーに支払う金がないなら、パソコンやタブレットやスマホで性交動画を無料で視聴すればいいのだから。

 警察や当局の取り締まりも厳しくなっている。暴力団間でやりとりする表に出ない9兆円(?)と予想される現金を捕捉(ほそく)して税金をかけたい国税庁(財務省)の意を汲んだ警察の暴力団つぶしのために、暴力団関連の売春業界にまで警察が一層に取締りを強化しているそうだ。

 ともかく、昨今のセックス産業に参入する女性の高スペック化のために、ブス(デブも含む)は、ほんとうに貧困から抜け出せなくなっている。

 若いくせにデブでブスが危ない。若いときにブスでデブであることのリスクは大きい。

 なんとなれば、人生における生活費獲得競争の緒戦(しょせん)は、遅くとも37歳までで終わるから。それまでに定職に就くなり、自営を軌道に乗せれば、貧困状態には落ちない。

 しかし、若くしてデブでブスは企業には採用され難い。雇用側は、職場において、デブでブスの女の子にウロチョロされたくない。男性労働者の士気(しき)が下がる。

 だから、ブスは専門職に従事できるように勉強するしかない。しかし、あなたは専門職に従事するには頭が悪い。『ブスのマーケティング戦略』の著者の田村麻美さんのように税理士試験に受からない。国家資格なんて無理。

 美人は食ってゆける。馬鹿でも食ってゆける。「ずるい!」と言ってもしかたない。「まともな男」を捕まえて結婚すれば食ってゆける。まともで騙される男は、いくらでもいる。20年後や30年後にデブになろうがブスになろうが大丈夫だ。「妻がデブでブスになった」という理由では離婚できない。「夫の足が異常に臭い」という理由では離婚できないのと同じように。

 美人ならば、愛人稼業でも食ってゆける。「後妻業」でも食ってゆける。水商売で成功することもできる。ニッチもサッチもいかなくなったら、セックス産業もある。でも、ブスにはその手も使えなくなった。

(第8回につづく馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』より再構成

KEYWORDS:

年末年始「最大」の問題作
低スペック女子(馬鹿ブス貧乏)
「ホンネ」の生き残り術第2弾‼️

藤森かよこ・著
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』

12月21日より全国書店・アマゾンほかにて発売‼️

 

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藤森 かよこ

ふじもり かよこ

1953年愛知県名古屋市生まれ。南山大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課 程満期退学。福山市立大学名誉教授で元桃山学院大学教授。元祖リバータリアン(超個人主義的自由主義)である、アメリカの国民的作家であり思想家のアイン・ランド研究の第一人者。アイン・ランドの大ベストセラー『水源』、『利己主義という気概』を翻訳刊行した。物事や現象の本質、または人間性の本質を鋭く突き、「孤独な人間がそれでも生きていくこと」への愛にあふれた直言が人気を呼んでいる。  

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