NHK「クロ現」でも特集の「パパ活ブーム」。そもそも「パパ活」とは何か? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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NHK「クロ現」でも特集の「パパ活ブーム」。そもそも「パパ活」とは何か?

「男女の出会い」から紐解く現代社会の実相をレポート


「パパ活」がブームだ。女性と男性がアプリを通して出逢い、付き合う代わりにそこに金銭が介在するのだという。コロナ禍で女性の雇用は悪化。女子学生たちのためのバイトの求人もぐっと減ってしまった。NHK「クローズアップ現代」でもこの「パパ活」の実態を特集し、高視聴率だった。しかし、そもそも「パパ活」とは何なのか? どうやって男女は出逢って、どんなやり取りがそこでは行われているのか? 体当たり取材を得意とするライター藤四郎氏が、話題の「パパ活」の最前線を渾身のレポート。ぜーんぶ本当の話。


「パパ活アプリ」で今日も多くの男女が出逢っている……

■スマホアプリで「パパ活」やってみた[序論 ]

 「パパ活」という言葉をご存知だろうか。

 かつては、愛人・ラマン・お妾など云われた危ない関係が、スマホ時代にポップに蘇るのだから面白い。「現代用語の基礎知識2020」には「パパ活」の語はなく、おそらく今年の【裏の流行語】なのだろう。アプリで登録した女の子と出会って、お金を払って「ある種の」関係を計る。至ってシンプルだが、何重にもトラップがある。そう、スマホの先にいるのは紛れもなく「人間」なのだ。

 僕は30半ば。若くもないし、本格的にオジンとも云えない。女に関して、何も知らない訳ではないが、強い何かを得た気もしていない。体力的にもそう。若いチャンネーとも一切縁がない訳ではなく、年に数度は酒場でネンゴロになりもする。真面目に付き合って結婚する気も9割なくなった(この1割が微妙なのだ)。こんな時は、男を奮い立たせる刺激が欲しい!

  時は、2020の春。消費増税とコロナで経済が停滞し始めた頃だ。噂によれば「国際選のCAと地下アイドルが仕事にあぶれ、パパ活サイトにたむろしている」という。まずは登録。「月会費10800円」は試してくる。プロフをアップするだけなら無料で、顔写真、身長・体型、煙草と酒、自由筆記のフォームを埋める。ここまではフツーの出会い系だ・・・資産証明?!このサイトは「男はカネ、女は顔」の世界。ひとまず、年収1000万円と表示させとこうか(本当はそこまで貰ってない)。資産証明の提出は任意なので、リスク管理上、出さないぞと。 

 プロフ写真には、清潔感があって、スーツを着たものを選ぶ。ある程度、人間性は示した方がいいので、趣味の3つ4つ書いておく。「どんな関係性を望むか」は必ず明記すべき。ここでは「ソレ」のことを「オトナ」と呼ぶ。男は当然のこと欲しており、女は効率の良い稼ぎ方としての「奥の手」である。この綱引きが面倒な者はフーゾクに行くべきだが、僕はある種、社会見学気分が強く、また湯水の軍資金がある訳でもないので、どちらでもいいのだが。

■「パパ活アプリ」の本当の中身とは?

 アプリはパッと見、普通の出会い系風だ。若くて綺麗な女性の画像で溢れかえる。CAと地下アイドルの噂も本当だった!国際線が止まって仕事にあぶれたCAや、いかにも地下アイドルっぽい見た目の子がプロフで白状している。ミスコン目指して入り用の大学生、メイド喫茶のバイト先が自粛して困る専門学生、衣装の趣味が悪い自称モデル、凡庸そうなOL、たぶん売れないフリーランス系、自傷系やゴスロリ系も多い…パッとしない人間だからこそ、「金銭」でわかりやすい承認が得たいのだろう。

「パパ活アプリ」の女性プロフィール欄。

 最初のうちはこの「物珍しさ」で保つ。こちらがタップして「いいね!」を押せば、先方に通知されて取捨選択される。逆も然り。これは、かなりの陶酔感がある!相対的に若くて顔も普通の僕が、20代のチャンネーから逢引に誘われ続ける。この感覚だけでも遊びで登録からの課金をする価値はあるだろう(メッセージ交換は有料会員のみ)。ただ、調子に乗ってはいけない。あくまで関係性はカネで保たれるのだから、そもそも恋愛関係ではない。瞬間の陶酔感に酔わず、内心はドライに、お芝居でメッセージ交換せねばならない。

 このアプリの最大の発明は「男の側から女を選択できる」ことである。まず、身長や体型の特徴、年齢そして金額など趣味や条件と合致するのは当然のこととして、少しでも陰気な感じがして、ノリや食いつきが悪く、こちらが疲れそうならばザクザク切っていい。僕はOLの姉ちゃんよりも、学生やモデルなど社会的な負荷の軽い女を選ぶ。「愛人」の語の持つ意味など何も考えていないので、気楽なのだ。「飯1、オトナ5」などいきなり条件を出してくる女は相手にしないのが吉、決めるのはこちらである。

 また、LINEではなくカカオのIDを教えてくる者は、こちらを「2軍扱い」しているので無視していい。とにかく「代わりは幾らでもいる」と強気にいていい。デートの約束にこぎ着けるには、日付の確定が必須だがダブルブッキングしてもいいし、手持ちの金が余っていなくてもいい。

 「最初に会って、やらせてくれる女がいちばんいい女。」

 このくらいの構えで宜しい。こちらも先方もアプリの相手は軽んじているのだ。予定は変わる前提だと考えていい。この一連の流れは一種の躁状態になれる(この「落とし穴」については後述する)。女は不可算名詞なのだ。

 

次のページさて、「パパ活アプリ」を使って街へ出た……

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藤四郎

とうしろう

年齢35歳。文学部卒。テレビ業界。出会い系やSNSを使った女性研究をライフワークにする。

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