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円楽に見る「いい謝罪会見・悪い謝罪会見」

正しい「不倫釈明会見」のあり方とは? 生き残る芸能人のすごい処世術⑥

斉藤由貴、渡辺謙、今井絵理子、山尾志桜里、宮迫博之……芸能界・政界問わず、 “不倫騒動”が収まらないが、その「釈明謝罪会見」では、芸能人の手腕が試される。何となく収束できる人、そのまま仕事を失ってしまう人の双方のパターンがあるのは事実だ。芸能人の知られざる危機管理術、人心掌握術などをまとめた『生き残る芸能人のすごい処世術』を上梓したばかりの芸能ジャーナリスト・城下尊之が紐解く(記事は本文より)。

キャラ的にむしろおいしかった…

「しょーがねえな〜」と思わせたら勝ち。

 落語家、三遊亭円楽が不倫ラブホ騒動で、にわかに注目を浴びた。円楽は早速、記者会見し、集まったマスコミを笑わせて、さすがと思わせた。

 だいたい、“腹黒い”ってのがウリの円楽だから、見ている人たちも「浮気ぐらい、しそうだよな」という感想だ。

 会見後の日本テレビ「笑点」の大喜利では、あいさつの前から「座布団、全部持ってって!」と言われ、その後はいじられ放題。だが、これは彼にとっては“おいしい”と言うべき。腫れ物にでも触るように気を使われるほうが、つらいってものだ。

 円楽とは昔からの知り合いで、まだ楽太郎という名で売り出したころに、同じ番組で出会った。当時から毒舌でいながら、愛すべきキャラクターだった。

「ヒマな時は事務所に顔を出して電話番。師匠の円楽(5代目)の営業の問い合わせが来たら、スケジュールが白紙でも『詰まってますね。楽太郎でいかがですか?』と売っちゃうんだよ。もう直接交渉しちゃってさ」

 なんて話していたものだ。まあ、先代の円楽師匠も売れっ子だったし、事務所も目をつぶっていたんだろう。

 
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城下 尊之

しろした たかゆき

芸能ジャーナリスト

1956年福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。在学中から産経新聞でアルバイトをしていた経緯から、大学卒業後は、サンケイスポーツの文化部芸能担当記者となる。1982年『モーニングジャンボ 奥様8時半です』(TBS)の芸能デスクとなり、サンケイスポーツを退社、芸能リポーターに転身する。その後、数多くのワイドショー番組で活躍。現在の担当に『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)、『朝生ワイド す・またん!』(読売テレビ)、『バイキング』(フジテレビ)などがある。


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  • 城下尊之
  • 2017.10.20