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さんま缶と残り野菜で『映えない』昼飯

極旨缶詰レシピ(29) 

■自分さえ納得すればよし

「映(ば)える」という言葉が流行してから、世の中が平板になった。人びとは、外食でも、家庭料理でも、写真映えばかり気にするようになったのだ。

 しかし、ドン!(机を叩いた音)。映えない料理にだって魅力はあるはず。大事なのは美味しさだ。たとえ人にお見せできないシロモノでも、本人が納得してればそれでいいのだ。

 僕は日中ほとんどの時間を、原稿を書いたり企画を練ったりしている。そんな合間に食べる昼飯が、まさに映えない料理。いや、料理なんていえるほどでもない。様々な水煮缶にちょい足しして、白飯をかっこむんだけど、それが案外おいしくて幸せだったりする。今日はさんま水煮缶と焼いたブロッコリー(昨晩の残り)を合わせ、ポン酢しょう油&オリーブ油をかけた。不漁のせいでさんま缶も貴重になってきたが、脂の乗った腹なぞ、美味の極致。爽やかさとコクが同居するポン酢しょう油&オリーブ油の組み合わせもオススメですぞ!

さまざまな水煮缶

RECIPE!!
・残り物の野菜と汁を切ったさんま水煮を合わせ、皿に盛る
・ポン酢しょう油とオリーブ油(いずれも好きなだけ)を
 かければ缶成! 残った缶汁は熱湯で薄めてスープにすれば、
 汁に溶け込んださんまのDHAEPA(身体に必須の不飽和脂肪酸)
 も余さず摂取できます!

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黒川 勇人

くろかわ はやと

くろかわ・はやと/1966年福島県生まれ。日本缶詰協会公認の缶詰博士として様々なメディアで活躍中。世界50カ国・数千缶の缶詰を食している世界一の缶詰通。


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