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世界一の投資家・バフェットに学ぶ。その究極にシンプルな投資哲学

「良き習慣」と「原理原則」に忠実に。ウォーレン・バフェットに学ぶお金の本質③

アメリカの著名投資家、ウォーレン・バフェットの生き様に学ぶ。

【前回:ただお金のためでなく。世界一の投資家・バフェットにとって「仕事」とは?

常に自分の頭で考えよ。

 

 バフェットは株式投資という大好きな、そして自分がとびきり上手にできることに早くから徹底して集中することで大成功をおさめていますが、その成功を支えたのはいくつかの「良き習慣」であり、「原理原則に忠実に生きる」という生き方です。

 バフェットは、両親からすぐれた価値観と、人としての誇り高い生き方を受け継いでいます。それらを幼い日に習慣として身に付けたことは何より大切なことであり、バフェットは、その後も自分に良き習慣をつけようと努力し続けています。こう話しています。

「人は習慣で行動するので、正しい思考とふるまいを早いうちに習慣化させるべきだ」

 バフェットは両親から「勤勉であること」「使うものは入ったものよりも少なく」といったアメリカの伝統的価値観を受け継ぎ、上院議員を務め、自身のロールモデルでもあった父親からは「自分の頭で考える」大切さを教わっています。

「人がどうふるまうかを大きく左右するのは、内なるスコアカードがあるか、それとも外のスコアカードがあるかということなんだ。内なるスコアカードで納得がいけば、それが拠り所になる」

 バフェットにとって重要なのは、他人がどう考え、行動し、評価するかではありません。大切なのは常に自分の頭で考え、自分の決めた原理原則やルールに従って生きることでした。バフェットにとっては流行や時代の空気に左右されない人生こそが、充実した良い人生でした。

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桑原 晃弥

くわばら てるや

1956年広島県生まれ。経済・経営ジャーナリスト。慶應義塾大学卒。業界紙記者、不動産会社、採用コンサルタント会社を経て独立。人材採用で実績を積んだ後、トヨタ生産方式の実践と普及で有名なカルマン株式会社の顧問として、『「トヨタ流」自分を伸ばす仕事術』(成美文庫)、『なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか』(PHP新書)などの制作を主導した。著書に『スティーブ・ジョブズ名語録』(PHP文庫)、『ウォーレン・バフェット成功の名語録』(PHPビジネス新書)、『伝説の7大投資家』(角川新書)、『トヨタのPDCA+F』(大和出版)など。バフェット関連書籍多数。


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