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球児たちの「野球ノート」に感動。人気アイドル竹内朱莉さんが自身に重ね合わせたこと

竹内朱莉さんに聞く高校野球の魅力と野球ノート3

実は私もノートをつけていたんですけど……

 

――確かにそうですね。

竹内 英心高校の話も心に残っていますね。中学時代不登校だった子たちが最初は全然勝てずにいて、でも最後には勝てるチームにまでなっていくという過程に心を打たれました。過去を乗り越えて、学校に行くことや勝ちを目指すこと、野球を通してそれができるようになったことに感動を覚えます。

――「野球ノートに書いた甲子園5」に収録された高校の選手たちはみんな「言葉」にすることで前に進んでいます。そういったご経験は?

竹内 つんく♂さんにいただいた言葉で忘れられないものがあります。スマイレージの6人でやる最後のライブ、次から改名して9人でやることになっているライブの前日のことです。決意表明ではないんですけど、「スマイレージ最後なので、悲しい気持ちもありますけど、次に進むための一歩なので頑張ってきます」とラインをさせていただきました。そうしたら、「歌を届けるのは言葉だけで届けるのではなく、気持ちが大事だから、音程とかは気にせず、気持ちで感動を届ける歌声やパフォーマンスをしてきてね」と返信をもらったんです。本番前にも見直すくらい、心に響きました。ラインではあるんですけど、言葉って書くこと、打つことですごく伝わってくるんだと思います。

――交換日記やノートをつけていたことはあるんですか。

竹内 実は、研修生時代の先生と、この野球日誌みたいにノートでやり取りをしていたんです。小学生だったので、内容は本当にたいしたことないんですけど、その日やったことの反省や、リハーサルへの意気込みなんかを書いて、それに先生が返事をくださる、というような形です。

――まさに、一緒ですね。

竹内 赤ペンで「ここは良かったから次の目標を決めて頑張ってね」って励ましをいただいたり、厳しい言葉をもらったり、ときには反省文を書いて来なさい、ということもありました。10年も前ですけど、捨てるのがもったいない存在ですね。見返してみたら4冊にもなってて……ただ、読み返したんですけど、わたしの字が汚くて全然読めなかったんです。先生、どうしてこの字が読めたんだろう(笑)?

――はははは。

竹内 そういえば「野球ノートに書いた甲子園5」を読んで、思い出したことがあります。福岡大大濠高校のキャプテンと学生コーチを兼任している選手の話だったんですけど、レギュラーにはなれないけれど、チームを支える存在として、裏方のような形でがんばるという、その姿に、かつて「自分はセンターに行く人じゃない」と感じた瞬間を思い出したんですね。わたしも、昔は真ん中で踊りたい、歌のパートも多く振ってもらえるようになりたい、という気持ちがありました。それが、いつだったか……ふとした瞬間に、わたしの立ち位置ってそこじゃないって思ったんです。センターじゃない、違うところで目立てるようになろうって。それからというもの、ライブで全然喋ることができず泣き出すようなわたしが、喋ることが大好きになって、そういうことも含めて頑張っていこうと思えて今がある。センターを、言い方は悪いかもしれないですけど、あきらめて違うことで頑張れた、それは福岡大大濠高校のキャプテンの姿にすごく共感しました。

――そんな経験もおありだったんですね。これからさらに飛躍していくためにも言葉は大事になりますね。

竹内 はい。でもわたし、まじめなことを言ってるつもりのときも話している途中で笑われたりするんですね。たぶん言葉のミスが多くて(笑)。だからわたしはあまり語らずにいこう、難しい言葉は使わないようにしようと心掛けています。だから、すごいですよね、球児のみなさん。

――はははは。がんばってください。今日は本当にありがとうございました。

竹内 ありがとうございました!
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  • 高校野球ドットコム編集部
  • 2017.08.09