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センター廃止にはじまる教育改革。教師たちは「ゆとり教育」失敗の教訓をいかせるか

【2020年の教育問題】を石川一郎氏が徹底解説2/3

「言われたことをしっかりやる」ことを教える教育はこれから通用しない

シズカ…日本の未来を担うのは子どもたちだから、なんとかしてほしいわね。

石川…現場にかかっていると言っても過言ではないですからね。シズカさんが「未来を担う」とおっしゃいましたが、今の教育で教えていることがこれから通用するとは到底思えません。

トオル…簡単にいうと、知識を詰め込んでそれを再現するってことだよね。

石川…暗記はインターネットで検索すればすぐに出てきますし、再現や言われたことをするのはAIの得意分野です。そういった処理能力が高い生徒や社員が評価されてきましたが、AIが取って代わろうとしています。

トオル…「AIはクリエイティブな作業は苦手」って聞いたことあるなー。

シズカ…単純な作業はAIに任せて、これからはクリエイティブなことをしないといけないわね。そのために創造力を付ける教育をしてほしいわ。

石川…実際に、単純な作業の仕事の付加価値は下がってきています。働き方改革でそういった作業を一人でやる必要性はなくなり、どんどん他の社員とシェアされています。加えて、最近はインターネットの普及で海外のアウトソーシングも珍しくありません。実際に、コールセンターに掛けたらフィリピンに転送されたり。このように、指示されたことしかやらない人は働き方として不利になっているんですよ。

シズカ…グローバル化もあるし、この動きは強くなるってことですよね。

​〈前回:教育の2020年問題って知ってる? 背景にあるのは安倍政権・財界の要望
〈次回:もう「言われたことをやる」では生き残れない。今日本人に必要なマインドチェンジ〉 
4コマ編:4コマで分かる!?『2020年の教育問題』

 

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