19歳で出産、夫は覚せい剤で逮捕。シンママの「絶望」と「愛」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

19歳で出産、夫は覚せい剤で逮捕。シンママの「絶望」と「愛」

日本の最貧困地帯 沖縄のリアル②

生活保護を受給しているが…

 外に働きに行くことも考えコールセンターなどの面接に行ったりもしたが、やはり3人の子供がネックでフルタイムで働くことは不可能だった。

 役所から勧められて生活保護を受けるようになってもう13年になる。真面目な性格の佐倉さんは、翻訳で得た収入を正直に役所に申告をしているため、生活保護をもらえない月もある。これは余計なお世話であるが佐倉さんの場合、この真面目過ぎる性格も生活を苦しくしている一因のように思える。

 沖縄は出生率が日本一だ。

 佐倉さんの例は、沖縄の子沢山での貧困の典型的なパターンと言えるであろう。

 よく子沢山家庭の親は「子供が二人いるのと三人とでは全然違う。三人子供がいたら、朝から戦争だよ」と言うが、佐倉さんのようにシングル家庭では、三人の子供の負担はさらに重くなる。

KEYWORDS:

オススメ記事

神里 純平

1979年生まれ。沖縄県在住の会社員。

中堅のリサイクルメーカーにサラリーマンとして勤務し、会社内から出る産業廃棄物の収集運搬やグループ内の在庫移動の業務に従事する毎日。少年の頃には紆余曲折があったが、現在は友人たちと一緒に、仕事後や休みの日に子どもたちに格闘技を指導することがライフワークとなっている。好きな言葉は「人生一生雑巾がけ」。著書に『沖縄裏の歩き方』(彩図社)がある。


この著者の記事一覧