19歳で出産、夫は覚せい剤で逮捕。シンママの「絶望」と「愛」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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19歳で出産、夫は覚せい剤で逮捕。シンママの「絶望」と「愛」

日本の最貧困地帯 沖縄のリアル②

借金、そして夫が覚醒剤で逮捕され…

 いつからだったのか、その時期ははっきりとは分からないが、大輔さんは覚せい剤に手を出していた。はまり込むうち、当然のように仕事はしなくなった。家にあるお金は全て大輔さんが使用する覚せい剤へと消えていった。生活に困窮した佐倉さんは、消費者金融で借金をしたり、カードのショッピング枠を目一杯利用することで日々なんとか乗り越えていた。しかし借金の総額が260万円になった頃にはもう、どこからも借金ができなくなった。

 そんな時、さらに追い打ちをかけるように、大輔さんは覚せい剤の使用でとうとう警察に逮捕されてしまった。

 家宅捜索で4、5人の警察官が乗り込んできた時に佐倉さんは大輔さんと別れる決心をした。子供の事を考えるとそうせざるを得なかった。

 パンパンに膨らんだ借金は弁護士に相談し今でもコツコツと返している。弁護士には自己破産を勧められたが、佐倉さんの倫理観がそれを許さなかった。

 自営業(翻訳者)の佐倉さんの収入は月に7万円から、多くても13万円程度だ。昔は18万円ぐらいあったが、現在は翻訳ソフトなどの普及でよっぽど大きな案件がない限り依頼がこなくなり収入は減っている。

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神里 純平

1979年生まれ。沖縄県在住の会社員。

中堅のリサイクルメーカーにサラリーマンとして勤務し、会社内から出る産業廃棄物の収集運搬やグループ内の在庫移動の業務に従事する毎日。少年の頃には紆余曲折があったが、現在は友人たちと一緒に、仕事後や休みの日に子どもたちに格闘技を指導することがライフワークとなっている。好きな言葉は「人生一生雑巾がけ」。著書に『沖縄裏の歩き方』(彩図社)がある。


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