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【第3波を乗り越える】「病院の待ち時間」と「満員電車」の共通点——思考停止を生む共犯関係《岩田健太郎教授・感染症から命を守る講義㊵》

命を守る講義㊵「新型コロナウイルスの真実」

■満員電車も無駄ですよね

 都市部の人には、満員電車で感染が起こるんじゃないかと心配している人もいると思います。これまでのところ、電車での感染は言うほど起きていませんが、もちろん避けられるなら避けたほうがいいです。

 そもそも、あんなものはみんなで工夫すれば回避できると思うんです。自宅でリモートワークで働けばいいし、電車に乗るのをやめて自宅の近くで働けばいい。

 都心で仕事をする人が多すぎるのが満員電車の原因なんだから、千葉の人は千葉で、埼玉の人は埼玉で働けばいいんですよ。通勤電車に乗らないでも、みんな仕事できるようにすればいいんです。

 病院の待ち時間と一緒で、「周りにこんなに人がいて、感染が怖いな」と言ってる本人も満員電車の一部なんです。満員電車に乗っている全員が共犯関係にある。

 それならば、満員電車が嫌なら満員電車に乗らなければいい。そのための工夫をすればいい。

 他の国では満員電車なんてほとんど見ません。たとえ大都市であっても。ニューヨークのど真ん中でも、地下鉄が満員になるのなんてほとんど経験したことはありません。

 でもそこで、日本人の多くは「仕方ないんだ」と思考停止してしまう。同調圧力も、いじめも、過重労働も、「嫌だ」で終わってしまって、考えるのを途中でやめちゃうんですね。

 でも、本当は仕方がなくなんてない。満員電車のない社会なんていっぱいあるんだから、回避する方法だってあるはずなんです。


「新型コロナウイルスの真実㊶へつづく)

 

 

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岩田 健太郎

いわた けんたろう

1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学都市安全研究センター教授。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。日本では亀田総合病院(千葉県)で、感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任。著書に『予防接種は「効く」のか?』『1秒もムダに生きない』(ともに光文社新書)、『「患者様」が医療を壊す』(新潮選書)、『主体性は数えられるか』(筑摩選書)など多数。


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