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日本の教育に疑問を持っている親は今、インターナショナルスクールを選んでいる

知ったかぶりでは許されない「学校のリアル」 第3回

◆インターナショナルスクールを選ぶ親の増加に、文科省は……

 現在、日本には100を超すインターナショナルスクールが存在する。そこに、どれくらいの日本人の子が通っているか、文部科学省の大臣官房国際課に訊ねてみた。結論から言えば、返ってきた答は「把握していない」だった。その理由を、担当者は次のように説明する。

「日本人が通うのは、学校教育法第一条で定められた学校と決められています。しかしインターナショナルスクールは、その一条校ではなく、学習指導要領に沿った教育も行われていません。つまり、インターナショナルスクールは日本でいう学校のくくりに含まれておらず、そこに通っている日本人の子どもがいることを文科省としては想定していません。だから、通学している子どもの数も確認できていないのです」

 

 文科省としては、「インターナショナルスクールに通う日本人はいない」という前提なのだ。学校教育法では、日本国民である保護者に対して、子どもを小学校6年間、中学校3年間の教育をうけさせる義務(就学義務)があると定めている。就学義務について説明している文科省のホームページをみてみると、「インターナショナルスクール又はいわゆるフリースクールなどへの就学については現行制度では学校教育法第1条に定める学校への就学とは異なり、就学義務を履行していることにはなりません」と記されている。

 インターナショナルスクールに我が子を通わせている親は、就学義務違反なのだ。違反者は地元自治体の教育委員会から子どもを1条校に通わせるよう督促されるが、それに従わなければ学校教育法第91条によって、「10万円以下の罰金」を課せられることになっている。

 それでも、我が子をインターナショナルスクールに通わせる親は減らないどころか、増えている。法律違反をしてまでも、日本の学校に我が子を託したくない親が増えているのだ。それが、日本の学校の現実でもある。

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前屋 毅

まえや つよし

フリージャーナリスト。1954年、鹿児島県生まれ。法政大学卒業。『週刊ポスト』記者などを経てフリーに。教育問題と経済問題をテーマにしている。最新刊は『ほんとうの教育をとりもどす』(共栄書房)、『ブラック化する学校』(青春新書)、その他に『学校が学習塾にのみこまれる日』『シェア神話の崩壊』『グローバルスタンダードという妖怪』『日本の小さな大企業』などがある。


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