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筋トレは毎日やってもあまり効果がありません

効率的にトレーニングをするために

「最近カラダがたるんできたし、ちょっと筋トレでもしてみようかな」
なんて思うことはよくあるもの。でも意外とわかっていないのが筋トレの常識。
やみくもに鍛えればいいというものではないのです。
カラダだけでなく、頭もスマートに。しかっかりとお勉強して効率的なトレーニング方法を習得しましょう。

 多くの人が勘違いしているのが、「トレーニングは毎日やらないと効かないんじゃないか」ということです。

 

 結論からいいましょう。筋トレは各部位ごとに週2回行うのがもっとも効果的です。
 逆にやり過ぎは無駄になってしまいます。

 こう語るのは東京大学大学院博士課程に在籍。「研究」と「現場」をつなげるハイブリッドトレーナーとして活躍する比嘉一雄氏。
著書の『痩せる筋トレ 痩せない筋トレ』より、正しい筋トレの方法について語っていただいた。

 これはトレーニングの頻度を1週間に「1回」、「2回」、「3回」、そして「2週間に1回」の各グループに分け、3ヵ月後に筋力の割合を計測した実験結果です(Graves et al.JE 1990より)。
 1週間に2回のグループの成果を100%とするとこのようになります。

 

・1週間に2回のグループの成果を100%とする。
・1週間に1回のグループ=約35%
・1週間に3回のグループ=約70%
・2週間に1回のグループ=約5%

(Graves et al.JE 1990より)

 

 ここから判断しても、「トレーニングは毎日やらないと効かない」という勘違い、「根性が体を強くする」という考え方は捨ててください。筋肉は休息も与えてあげないと、大きくすることはできません。

 筋肉は筋トレの刺激によって、(積極的に)分解され、修復の過程でさらに太く強くなります。その修復期間を取るためにも休ませることが必要なのです。
 そして、修復されたときに、もう一度さらなる刺激を筋肉に与えてあげると、さらに成長が促されるので効率がいいのです。これを「超回復」といい、人によって違いますが、だいたい36~48時間の間隔をあけたほうがいいといわれています。

 なるほど、効率的に筋肉をつけるのには、休息が大事ということですね。たしかに仕事だって残業続きのビジネスマンがいいパフォーマンスを発揮できるとは思えません。
 きっちりと休養をとって、デキル男の筋トレをいたしましょう。

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比嘉 一雄

ひが かずお

1983年、福岡県生まれ。「CALADA LAB.」代表取締役社長。早稲田大学スポーツ科学部卒業、現在は東京大学大学院博士課程在籍。石井直方研究室にて筋生理学を学ぶ。「研究」と「現場」のハイブリッドトレーナーとして活動。科学的エビデンスに裏付けられた方法論で多くのクライアントのダイエットやボディメイク成功に導く。月間200本以上のパーソナルセッションをこなしながら、さまざまな執筆やセミナー活動を行う。著書は『自重筋トレ 100の基本』(エイムックシリーズ)、『忙しい人のための「自重筋トレ」(光文社新書)、『速トレ 「速い筋トレ」なら最速でやせる! 』(池田書店)、『痩せる筋トレ 痩せない筋トレ』(ベスト新書)など。


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  • 比嘉 一雄
  • 2014.01.09