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田母神俊雄が獄中で考えた。本当の“保守”とは。

田母神俊雄が「獄中ノート」で記した「日本の敵」論考 第2回

航空自衛隊の第1補給処(木更津)の過払い
事案等の件で防衛省内局が空自の幹部を告訴

するという事件があった。馬鹿なことだと思う。
内局は本来自衛隊を守る立場にあるのだが

自分たちの権限を拡大することだけを考えている。
東芝を訴えた事件などもそうである。防衛省や

自衛隊は防衛産業を守らなければならない。
武器輸出も禁止されているのに国家に貢献できるから

という高尚な思いで、大したもうけもないのに
頑張っているのが防衛産業である。これを

防衛省側が訴えるということは本当に馬鹿な
ことだ。防衛産業はみんなやる気をなくし

結果として我が国の防衛産業基盤は弱体化し
アメリカなどへの依存度が高まることになる。

アメリカは大喜びだ。防衛省は国益を守るため
に頑張っている。そう、アメリカさまの国益を守るために。

今回の検察の田母神逮捕も日本を取り戻す運動
を後退させる。そう、検察もアメリカの国益を守る

ために日本の税金を使って頑張っている。今、政治家も
役人も目の前の自分の仕事のことだけ考えている。
もっと大局的観点に立ち、日本の国益を増大する
ことをどうして考えないのか。

 (『獄中ノートNo.1』2016年5月7日)

 日本の国益を考える「日本派保守」が増えていかない限り、日本を取り戻すことはできない。

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田母神俊雄

たもがみ としお





1948年、福島県郡山市生まれ。



71年、防衛大学電気工学科(第15期)卒業後、航空自衛隊に入隊。



地対空ミサイルの運用幹部として部隊勤務10年。



統合幕僚学校長、航空総隊司令官などを歴任。



2007年、第29代航空幕僚長に就任。約5万人の空自トップとなる。



08年10月31日、民間の懸賞論文へ応募した作品(「日本は侵略国家であったのか」)が



政府見解と異なり、幕僚長を更迭。



同年11月3日付で定年退職。



その後は執筆・講演活動で活躍しながら自らの信念を実現すべく政治に参画。



14年2月9日、東京都知事選挙に立候補するも4位落選(61万865票)。



同年12月14日、第47回衆議院選挙に立候補し落選。



16年4月14日、「2年前」の都知事選における公職選挙法違反容疑で逮捕。



検察の厳しい取り調べを受け、東京拘置所に勾留169日間。



「無罪」を訴え、法廷闘争を繰り広げる。



17年5月22日、東京地裁にて有罪判決。



同年6月2日、東京地裁の判決を不服として東京高裁に控訴。



著書に『自らの身は顧みず』(WAC)、『田母神塾』(双葉社)、



『田母神大学校』(徳間書店)、『田母神俊雄の戦争論』(電波社)など多数。


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  • 2017.06.24