【アップルから追放されたスティーブ・ジョブズが復帰後に手がけたこと】 | BEST TiMESコラム

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アップルから追放されたスティーブ・ジョブズが復帰後に手がけたこと

【連載】「あの名言の裏側」 第8回 スティーブ・ジョブズ編(3/4)利益を生み出すことだけを目的にしてはいけない

 そこでジョブズが判断したのは、マイクロソフトとの業務提携でした。マイクロソフトという企業、そして創業者であるビル・ゲイツは、アップルやジョブズを語る際、なにかにつけ引き合いに出される存在であり、最大のライバルでした。そんな存在と、手を取り合おうと画策したわけです。マイクロソフトから1億5000万ドルともいわれる資金提供を受けるだけでなく、Microsoft Officeのマック向け最適化をさら進め、以降のバージョンアップではウィンドウズ版とマック版を同時リリースすることなど、両社は約束を取り交わしました。  この業務提携の交渉を進める過程で、ジョブズはこのような口説き文句をゲイツに投げかけました。

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 ビル、二人を合わせるとデスクトップの100パーセントを押さえていることになる。
(桑原晃弥『スティーブ・ジョブズ名語録』より)
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 「オレたち2人が手を携えれば、パーソナルコンピュータのシェアは100%独占できるんだぜ!」と、何とも景気のいい言葉をジョブズは投げかけたのです。実際、2人合わせて100%であることに間違いはありません。しかし実態は、マイクロソフト(ゲイツ)が97%で、アップル(ジョブズ)が3%という内訳。状況的にはマイクロソフトの圧勝なのですが、まるで同格であるかのように振る舞ったわけです。「……は?」と一瞬、面食らった後に苦笑するゲイツの顔が目に浮かぶようですが、これも交渉上手と謳われたジョブズらしい口説きのフレーズといえるかもしれません。

 2000年、ジョブズはアップルのCEOに就任します。そして2001年、iTunesとiPodを引っ提げて、音楽事業に参入するのです。

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漆原 直行

うるしばらなおゆき




1972年東京都生まれ。編集者・記者、ビジネス書ウォッチャー。大学在学中より若手サラリーマン向け週刊誌、情報誌などでライター業に従事。ビジネス誌やパソコン誌などの編集部を経て、現在はフリーランス。書籍の構成、ビジネスコミックのシナリオなども手がける。著書に『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』、『読書で賢く生きる。』(山本一郎氏、中川淳一郎氏と共著)、『COMIX 家族でできる 7つの習慣』(シナリオ担当。伊原直司名義)ほか。

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