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巣ごもり生活で悩むコロナ太りを解消する「高効率ウォーキング」とは!?

3分で1万歩以上の運動効果が得られる!?


 新型コロナウィルス対策による「緊急事態宣言」が全国的に解除されましたが、長く続いた巣ごもり生活により太ってしまったという声を多く聞きます。これから出勤や外出で電車を利用する時は、感染リスク軽減のためにも1駅2駅分歩いてみようと思っている方も多いのでは。「歩く時に体の動かし方を意識すれば、短時間でも高い運動効果が得られる『高効率ウォーキング』となります」とコメントするのは、元オリンピック競歩代表で、ウォーキングプロデューサーの園原健弘さんです。
園原さんに高効率ウォーキングのポイント、また、ウォーキングに欠かせない靴選びについて、シューズメーカースタッフがアドバイスします。


ウォーキングのプロがアドバイス
お散歩習慣から始めて、より効果を高めるなら高効率ウォーキング

 「人間は動物、本来“動く”生き物です。2週間動かないでいると、血液循環が悪くなり若い人でも骨や筋肉が衰え、人間本来の機能が低下する可能性があります」と、ウォーキングプロデューサーの園原健弘さん。

 「自粛期間中は通勤やレジャーなどがなく、普段行っている活動量をはるかに下回ります。運動量ゼロをプラスにするのではなく、マイナスをゼロに戻すと考えましょう。まずは気軽にお散歩感覚から始めて歩く習慣をつけましょう。より効率よく運動効果を上げたいのであれば、ウォーキングに挑戦してみましょう。ウォーキングでは、歩く時に体の動かし方を意識すれば、短時間でも脂肪や糖質を効率よく燃焼させる効果が期待でき、コロナ太りの対策にもつながります。」とアドバイスします。

 <Step1>お散歩からウォーキングへの第一歩は大股歩き。正しい歩き方を身に着けよう

 「1日10分歩くことで、残りの23時間50分の体の状態が変わってきます。さらに歩き方によって短時間でより運動効果を上げることができます。」と園原さん。お散歩とウォーキングの違いは、より高い運動意識を持って歩くかどうかの違いです。

 歩く姿勢:歩くのに大事な筋肉大腰筋を動かす

 ウォーキングを効果的にするには、まず歩く姿勢に意識を向けましょう。“大股で歩く”とよく言われますが、大股とは、例えば横断歩道で白いラインだけを踏んで歩くくらいの歩幅です。大股で歩くことによって、上半身と下半身をつなぎ、歩くための要となる筋肉の大腰筋を動かして歩くことにつながります。
大腰筋が弱ると足が上がらずつまずきやすくなるだけでなく、骨盤が後傾し猫背や肩こり、腰痛の原因にもなります。
「特に意識をせずに歩くと股下だけを動かしがち。しかし正しい歩き方は、動きの基点をみぞおち辺りまで高く上げ、そこから足を振り出すイメージを持つのがコツです」とアドバイスします。肩には力をいれず、手の振りは自然にまかせます。大きく振ろうと意識しないことがポイントです。
振り出した足はかかとから着地します。かかとから着地するためには、ふくらはぎの筋肉を伸ばす必要があります。ふくらはぎの筋肉が伸縮することで、静脈の血流が良くなり、全身に血流を巡らせてくれます。
「正しい歩き方ができるようになると、ボディメイクにも役立ちます。
ウォーキングは血液循環もよくなり、美肌作りにも役立ちます」

  

 シューズ選び:歩く時の足のことを考えられたシューズ選びを

 そして、シューズ選びも注意が必要と指摘。「着るものは普段のスタイルで問題ありませんが、シューズはウォーキングに適したものを選びましょう。靴は選び方を間違えると、シューズそのものが原因で、筋肉に過度な緊張を生みだして正しい歩き方ができなくなったり、余計に疲れて肩こりがひどくなったりする可能性もあります。正しい歩き方に導いてくれる作りになっているシューズを選びましょう」と園原さん。

 <Step2>ウォーキングに慣れたらレベルアップ。3分で1万歩歩く以上の効果を目指そう

 園原さんは、「10分でもより運動効果を得るそのコツは、負荷をかけることです。厚生労働省もただ歩くだけでなく負荷をかけることを推奨しています。やり方によっては、10分も歩かずに1万歩以上の運動効果が得られます」と語ります。

 まずはレベル1を行い、体が慣れてきたらレベル2に挑戦しましょう。

  • レベル1:10分で1Kmが目安

 「10分間をいつもより早歩きで歩きましょう。ギリギリ歩きながら会話ができる程度、時速6キロ、10分で1Km程度歩く速さがちょうどいい負荷になります。吐く息を意識して歩くリズムに合わせて、ふーふーと大きく息を吐きます。たくさんの酸素を取り込むことができ、細胞の活性化につながります。マスクをしていると呼吸がしにくいので、より意識しましょう。」

  • レベル2:3分で1万歩以上の効果を得る超・高効率ウォーキング法

 「レベル1で慣れてきたら、またはダイエットを意識したい方はレベル2へ。朝食や夕飯前の空腹時のウォーキングがおすすめです。早歩き程度の運動は、脂質が燃焼しやすい運動強度です。また、ランニングほど炭水化物(糖質)を必要とせずにできる運動で、効率よく脂肪を燃焼することができます。

 さらに、30秒思いっきり早歩きをして30秒ゆっくり歩く、インターバルを利用した歩き方を3セット、合計3分行うだけで1万歩歩く以上の運動効果が期待できます。これは、短時間で超・高効率のウォーキングになります」とアドバイスします。

 ■シューズメーカースタッフがアドバイス。ウォーキングに適したスニーカーの選び方

 機能とデザインを兼ね備えた靴を販売するfitfitのスタッフは、ウォーキングに適したスニーカーについて、「足のトラブルにならないためにも、かかと部分に芯がありきちんと足をホールドしてくれるスニーカーを選びましょう。靴紐をしっかり結ぶことでより足がホールドされ、歩きやすくなります。更に軽いスニーカーであれば、ふくらはぎなど足が疲れづらいのでおすすめです。」とアドバイスします。また、「アウトソールは、しっかり地面をけり出すことができる、屈曲性があり、歩く時の衝撃を吸収しやすい厚めのソールのスニーカーがおすすめです」と語ります。

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 【ウォーキングにおすすめ!シューズ3選】

 <fitfit>
『やわらかLITEスニーカーⅡ』9900円(税抜)

 <ニューバランス>
『NW1501 MG』1万4000円(税抜)

 <YONEX>
『パワークッション107』1万5000円(税抜)

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園原 健弘

そのはら たけひろ

ウォーキングプロデューサー

1992年バルセロナ五輪50Km競歩代表。世界陸上3回連続出場、箱根駅伝2回出場など競技者としての経験をベースに健康づくり・ダイエット指導など幅広い分野で活躍中。東京・神楽坂にてスポーツジム経営。近年は(株)ラバ・チューブ代表取締役、(社)JEETA理事として、市町村の介護予防事業・地域支援事業を運営受託し全国を飛び回っている。明治大学体育会競走部コーチ。著書に『楽しい健康ウォーキング入門』(技術評論社)、『股関節ウォーキングでメタボリックシンドローム解消!』(学研)、『正しく〝歩いて″東京マラソン完走』(小学館)、『ウォーキング100のコツ』『「数値改善」ウォーキング』(主婦の友社)など。

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