【20代の本音を調査!「若者のコンビニ離れはナゼ? どうすれば…」】 | BEST TiMESコラム

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20代の本音を調査!「若者のコンビニ離れはナゼ? どうすれば…」

【続・コンビニが日本から消えたなら 渡辺広明×原田曜平先生×大学生研究員でガチ対談①】

■「作りたて」が購買衝動のキーワード

 渡辺:要は揚げたてじゃないぞと。なるほどね。コンビニは専門店ではないので、お客さまの購買ニーズに合わせて、食べる直前に揚げることができないもんね。この課題を解決するのは難しいかな。コンビニでの仕事は簡単だろうって、みなさんには映るんだろうけど、スタッフがこなさなければならない作業は実は1200タスクもあるんです。経営の問題というより、現場スタッフの作業が多く揚げたてに対応できないということなんですよ。できるだけ揚げたてに近いものを提供するのであれば、お客さんの来店時間ピークを読んで、用意しておくしかないよね、

 佐藤:タピオカも同じで。作られたものが売られてるって感じ。

 渡辺:配送されたものが売られていて、その場で作っていないから。専門的でないという点が物足りないと。ローソンとゴディバが組んだ期間限定で発売されるデザートシリーズは、ローソンの専用ラインで作られてはいるものの、専門店と大きく変わらない商品で美味しいけどね。

 宮本:スタバなどの、ちょっと高級目なテイクアウトドリンクに流れているんじゃないかなとも思っていて。

 内山:さらに、最先端のスイーツや食べ物も増やしてほしい。

 原田:コンビニのスイーツって最先端じゃないの?

 内山:いや、最先端だと思っています。さっきチーズハットグが美味しくないという意見があったと思うのですが、私は逆で。チーズハットグを食べたいのに人気すぎて毎回売り切れているんです。あと、セブン-イレブンのチーズタッカルビの冷凍食品もすごく美味しいと話題になっていて。新大久保までは行けないけれど、流行りのものは食べたいなと。リピートもしたいので旬な食べ物が増えてくれたら嬉しいです。

 原田:タピオカよりもちょっと新しいというくらいのものがあると嬉しい。タピオカくらい店舗が増えちゃったものはもう…。

 内山:わざわざコンビニにはいらないという感じですね…。

  

  

 原田若者は、本当に最先端のモノを求めていると。ブームが去ったようなモノはどこでも買えるからわざわざいらない、ということかな。でも、最先端なモノばかりを取り入れてしまうと、コンビニの主要顧客である中高年がついていけないかもしれず、ここはコンビニにとって大きなジレンマですね。アルマーニエクスチェンジやGUみたいに、比較的若者を狙った新たな形態の店舗がコンビニ業界にも求められていくかもしれないね。

 渡辺バスチーとか、悪魔のおにぎりは流行りかけでしたよね。流行に敏感なアーリーアダプター層で話題になり、比較的慎重だけど新しいものを取り入れたいアーリーマジョリティが食いつくこのタイミングなんですね。コンビニは流行りを広げられるというポテンシャルは高いので。チーズハットグはタピオカと同じで後出し感のパターンになっちゃたけどね。何れにせよ、気をつけなくちゃいけないのは、流行りモノって、時代の流れとともに不安定なものでもあるんですよ。いきなり在庫過多となってしまう可能性があるんです。その時、定番商品となっていくのか、ならないのかのバロメーターとなるのがリピート率で、バイヤーはそこに常に目を光らせています。コンビニこそ、どんなな業界よりシビアなのです。というのも店舗数が58000。全体で見ると仕入れも大量なので、在庫を抱えるリスクが高い。ハイリスクハイリターンの基で成り立っている業界だということを、しっかりと押さえていただきたいですね。あと、本物感という点については、専門店と比べるのは酷かもしれないけど、コーヒーはセブンイレブンをはじめコンビニのが美味しいっていうのもあってね。

 原田:でもね、若者はコーヒー離れしていると言われているよね。ビールも同じだけど、とにかく苦いものがダメになってきている。

 宮本:コーヒーは、本格派はおじさんというか。うちら若い世代はそもそも本格派コーヒーの味がわからないからいいやっていうのがあって。味に無頓着な若者はどこのコーヒーってこと自体に興味がないんじゃないかなって。

 渡辺:作りたてという点が重要なのでしょう。先ほどのチーズハットグの話も同じで。ちょっと僕の体験談を話させてもらうと、実はアンパンで人生で一番美味しかったのが、山崎パンの工場で作りたてを食べた時で。ありえなかったくらい美味しかったんですよ。

 一同:え~っ?

 渡辺:なんでって聞いたんですよ。パンを開発していた時、原材料メーカーに。すると、「そんなの当たり前じゃないですか」「山崎パンが原材料を一番買ってくれているんだから、価格に見合った一番いい原材料を入れているんですから」と。それなのに町のパン屋が美味しいのはナゼか?  コンビニのパンは、当たり前ですが、作ってから時間が経っているので、工場の作りたてより、店舗に届いた時点では味が少し落ちているんですよ、残念ながら。コンビニの商品って、原材料ではナンバーワンのものを使っているはずなんだけど、作りたてという点では、専門店に大きく負けているんじゃないかな。

 原田:うん。唯一本格派と言われているコーヒーが、若者がコーヒーを飲まなくなってしまったと。そこにあんまり価値は感じないと。コンビニの得意分野と若者のニーズにギャップがあるというのは非常に深刻ですね。

 

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渡辺 広明

わたなべ ひろあき

日本一のコンビニ流通アナリスト

静岡県浜松市出身。東洋大学法学部経営法学科卒業。 マーケティングアナリスト、流通アナリスト、 コンビニジャーナリスト。 静岡県浜松市の親善大使『やらまいか大使』。 (株)ローソンにて店長・スーパーバイザー・バイヤーとして 22年勤務。約730品の商品開発にも携わる。 ポーラ・オルビスグループ(株)pdc勤務、TBCグループ(株)で 商品営業開発・コラボ企画・海外業務を歴任後、 (株)やらまいかマーケティング 代表取締役社長に。 フジテレビ『Live News α』『ホンマでっか!?TV』での コメンテーターをはじめ、 『東京スポーツ』『デイリースポーツ』『オトナンサー』 『商業界ONLINE』にて連載を持つなど、 多種多様なメディアで活躍中。


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