数々の「日本人初」を達成 朝廷を動かし明治維新を成し遂げた大人物・岩倉具視 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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数々の「日本人初」を達成 朝廷を動かし明治維新を成し遂げた大人物・岩倉具視

歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第13回 ~岩倉具視~

○印綬(いんじゅ)
 いわゆる頭のいい星。学問好きで、好奇心旺盛。幅広い知識を持っており、論理的に思考することが得意。一方で頭で考え過ぎてしまうため、なかなか行動に移せない星でもある。
 幕末において、和宮降下や王政復古、明治政府において、版籍奉還、廃藩置県、岩倉使節団等と次々と施策を実行した具視は当然頭がよかったのだろう。
「印綬」はなかなか行動に移せない性格であるが、前述の「正財」と結びつくことで、さらにのんびりな性格になる。石橋を叩いて渡るタイプでであったか否か定かではないが、ひとつエピソードが残っている。岩倉使節団の団長として欧米を訪れた際、ただ一人、具視のみがちょんまげと和服姿であった。明治4(1871)年に断髪令が出された後も、ちょんまげは武士の魂と考え、落とすことを拒んでいたという。(息子の岩倉具定らに説得され、シカゴで断髪している)

○傷官(しょうかん)
 感情の起伏が激しく傷つきやすい面があるが、交渉能力が高く頭のいい星。芸術に長けている星でもある。
 若い頃から具視は芸術好きで、和歌が好き、得意だったのだろうか。嘉永6(1853)年、関白・鷹司政通へ歌道入門している。これが、下級公家にすぎない具視にとって大きな転機となった。朝廷改革の意見書を政通に提出し、積立金を学習院の拡大・改革に用い、人材の育成と実力主義による登用を主張した。交渉能力も高かったのであろう。このことをきっかけに朝廷への発言力を強めていった。
 しかし、関白・鷹司政通に入門したのは、本当に歌が好きだっただけだろうか?主星に「劫財」を持っており、欲しいものはどんな手を使っても手に入れたい具視が考えることである(上記)。もしかしたら、こうなることを予想していたのかもしれない。

○食神(しょくじん):
 おおらかで明るい、遊び好きの星。子どもっぽいところがある。
 具視の性格はあまり知られていない。しかし、明治維新で活躍した具視は、数々のドラマや映画で登場している。個人的に印象に残っているのは、『八重の桜』(2013年のNHK大河ドラマ)で小堺一機が演じた具視。公家のイメージとは少し違うが、ノリが良く、おおらかで明るい雰囲気であった。もしかしたら、そんな側面もあったのかもしれない。

○養(よう)
 みんなに好かれ、目上の人から引き立てられる星。

○長生(ちょうせい)
 学問が好きで順応性が高く、穏やかな性格。とにかく人から信用される星。
前述のように、岩倉は多くの人に信頼され、目上の人物から引き立てを受けて来たようである。まずは、子ども時代に朝廷儒学者、伏原宣明に入門したことが岩倉家の養子に繋がった。また、その後、関白・鷹司政通へ歌道入門したことが出世への第一歩となった。終ぞ孝明天皇に信頼されて近習を、明治天皇からも信頼を受け病の床へ数度お見舞いも受けたという。

○胎(たい):
 好奇心が旺盛で、変化を好む。理想を求めて満足できず、新規開拓に向いている。
 具視の偉業の一つとして岩倉使節団が挙げられる。1871(明治4)年、具視は外務卿(外務省長官)に就任したが、かつて徳川幕府が結んだ不平等条約、日米修好通商条約の条約改正が課題であった。近代化した欧米列強と対等に付き合うために諸国を視察すべく、1年10か月間かけてアメリカやヨーロッパ諸国を巡った。好奇心旺盛で新しいもの好きの具視にはぴったりの役回りであったのであろう。さぞかし楽しかったに違いない。具視は欧米の文明に多いにカルチャーショックを受け、鉄道の重要性を訴え、帰国後鉄道の設置に尽力している。

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妃萃(本名:油川さゆり)

ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。


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