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背中の張りや痛み、マッサージだけで解消しようとしていませんか?

小さな不調を見逃さない体の「パーツ別」セルフ診断術【上半身編】

体の「パーツ別」セルフ診断術【上半身編】

 


痛みの種類や長さ、
発症する部位によって 原因も対処も変わる 

「一言で頭痛と言っても、痛みの発症の仕方によって様々なタイプがあり、原因や対処が異なります」と森田さん。たかが頭痛と思って市販の鎮痛剤だけに頼っていると、その後、重篤になることも。バットで殴られたような急激な痛みは別として、どんな痛みをどれくらいの期間感じるかを見分けて、最適な対処をすることが大切だ。

首・肩
頚椎異常の合図かも。
腕を上に挙げた時の痛みは五十肩 

 首や肩に感じる痛みや違和感は、筋肉も固縮するので、単なる肩こりと考えがち。「首周辺の痛みに伴って腕から手の痺れを感じるようであれば、頚椎ヘルニアや頚椎症の可能性もあります。腕を動かすと肩に痛みを感じるようであれば、五十肩かも」と森田さん。五十肩は正式には肩関節周辺炎で、レントゲン撮影しても病巣が映し出されることがない。 


耳は脳の出先器官。
異常が出る原因は、脳内にある可能性も 

 突然耳が聴こえにくくなる、耳鳴りがするという感覚に襲われると、内耳の病気だと思いがちだ。「ところが、脳腫瘍などが原因で聴こえなくなることもあります。また、めまいは、三半規管という内耳にある平衡感覚を感じ取る器官の異常、メニエール病の可能性もあります」と森田さん。耳鼻咽喉科で原因が分からなければ、脳神経外科などでの精密な検査が必要だ。 


胸痛も種類は様々。
持続時間と部位で、原因と対処が違う 

「胸でも、みぞおちの上の痛みが15分以内なら狭心症、さらに長く続くようであれば心筋梗塞を疑ってください。左右のどちらかが痛むようであれば、肋間神経痛であることも考えられます」。心筋梗塞は狭心症から進行することが多い。早い段階での治療が必要だ。また、他部位の病気の痛みが胸に出ることもあるので、正確な判断が重要。  

背中
筋肉痛だけではない。
内臓系疾患の痛みが出やすい場所 

 腰より上の背中の張りや痛みは、マッサージなどで対処することも多い。しかし、一時的に治っても、再発するということもしばしば。どんなことが考えられるのか。「背中は様々な内臓系疾患の痛みが出やすい部位です」と森田さん。単なる筋肉の疲れだと思っていたことが、実は重大な病気の兆候でもあることがあるのだという。 

上半身の異常を見分けるポイント

①痛みや熱、見た目の変化は、体の危機管理システムが発する警報

②痛みや変化が出る部位に、直接病巣があるとは限らない

③症状を気軽に相談できる主治医を作っておくことが、重篤化を防ぐ
 

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森田 豊

もりた ゆたか

医師・医療ジャーナリスト

医学博士。秋田大学卒業後、東京大学大学院医学系研究科を修了。東大病院助手やハーバード大学専任講師の他、いくつかの大病院で医長や部長を務めた。診療科を問わない医療解説や問題に取り組む現役医師、医療ジャーナリスト。


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