【脳梗塞の出版局長】半身不随から復活できるのか!? 歴史的酷暑とは無縁の快適リハビリ生活。とはいえ〝立って歩くこと〟が大困難の巻【真柄弘継】連載第4回
【新連載】脳梗塞で半身不随になった出版局長の「 社会復帰までの陽気なリハビリ日記」163日間〈第4回〉
◆杖を使って元気に歩く姿を目の当たりにして…
◾️8月28日木曜日
オーダーメイドの装具を作る前に、どれがぴったりフィットするのかを、トレーニングしながら探してみる。
私の現在の歩き方をみて、さらに先々の歩き方を想定して、これが最適じゃないかというのをセラピストさんと検討。
一日では決められないので、しばらく試行錯誤しながら決めることになった。
そうこうしていると、部屋の中での杖を使っての歩行が許された。
一人のときに恐る恐る歩いてみた。
これまでは広いトレーニングルームで、常に傍にはセラピストさんがいた。
部屋の中を一人歩くのは、正直言って怖かった。
それでも自立4に向けての第一歩だ。
意を決して踏み出したら、早速バランスを崩し、危うくインシデントレポートとなるところであった。
中途半端な心の躊躇いで足に力が入らなかったのだ。
けれども深呼吸して仕切り直して踏み出したら、トレーニングルームと同じように歩けたのである。
トイレに歩いて行き、すっきりとしてベッドへ戻ったら、じんわりと嬉しさがこみ上げてきた。
発症82日目、転院65日目に誰にも見守られずに歩けた(杖は使うが)のであった。
右半身麻痺で完全に半身不随から、どうにかこうにかここまで回復したのである。
リハビリの合間で自主トレでマシンへ行く。
1ヶ月ほど前に退院された方がおり、名乗って思いきって話しかけてみる。
同じ右麻痺であった。
A山さんといい、いまは週1回通院リハビリをしているそうだ。
この方は、食事中に右手が動かなくなり、そのまま意識を無くして緊急搬送されたとのこと。
脳出血だったそうで、3月にリハビリテーション病院に転院。
高次脳機能障害がなく5ヶ月での退院だったそうだ。
いまは杖を使ってはいるが、バスを使って通院できるまで回復されていた。
私の回復具合を話すと、A山さんも転院時は同じような状態だったようで、
「頑張って自主トレされてるんですね」
と褒められた。
同じような疾患の人が、杖を使って元気に歩く姿を目の当たりにして、とても勇気づけられた。
◾️8月29日金曜日
病室の中での杖を使った移動ができるようになった。
朝の自主トレが終わりラウンジでの語らいを終えたら、これまでのような食堂と病室を行ったりきたりするのを止めた。
その時間を距離にしたら6メートルほどだが、部屋で何度も往復して歩く練習を始めた。
リハビリの合間も1階のマシンと部屋の歩きとで、かなり時間を有効に使えるようになった。
部屋の中で歩きの練習が出来るのは、自主トレのメニューが一気に豪華になった感がある。
あとは装具を作って、車椅子を卒業できたら、ひたすら廊下(距離にして100mほど)を歩くのみ!
そんなことを考えながらトレーニングルーム一周をサクッと歩く。
午後一番目のリハビリでも一周歩き、筋トレやストレッチもして、しっかりと足を鍛えたのだ。
極めつけは最後の足のリハビリ。
16時からトレーニングルームが使えないと、二階の廊下で少し歩きを練習。
残りは病室でストレッチのため戻ることに。
冗談半分で、
「廊下の端に車椅子を置いて部屋まで歩いて戻りませんか」
と返したら、あっさり了承されてしまった。
引くに引けず思いきって歩き出した。
廊下は直線で70メートルほど。
装具も着けてない状態では歩いたこともない。
けれども朝から病室で何度も往復歩きをしている。
次の自立4になったら食堂まで歩いて行くのだ。
意を決して踏み出したのだ。
途中、他の患者さんとセラピストさんが部屋から出てきた。
一時停止して先に行ってもらう。
その後ふらつくこともなく自分の病室まで歩けた!
それもトレーニングルームのように装具をつけることなく辿り着くことが出来たのだ!
ベッドに腰掛けセラピストさんに車椅子を取ってきてもらった。
さすがに車椅子へ歩いて戻るのは無理であった。
ベッドでしっかりとストレッチで強ばった筋肉を解してもらい、一日が終わったのである。
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納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。
私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。
(中略)
そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。
「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力? 首相のメディア・アピール能力? 国民の権利を保証するマトモな選挙? 国民の参政意識やそれを育む教育制度?
課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。
(中略)
本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。 I hope you enjoy my book.」
(「はじめに」より抜粋)
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ALL ABOUT THE U.S. PRESIDENTIAL POWER
How much do you know about the worlds’s most powerful person―the President of the United States of America? This is the way how he wins the Presidential election, and how he rules the White House, his mother country, and the World.



<著者略歴>
高市早苗(たかいち・さなえ)
1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年〜89年の間、パット•シュローダー連邦下院議員のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教員に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。93年、第40回衆議院議員総選挙に奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年、第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長に女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。本書は1992年刊行『アメリカ大統領の権力のすべて』を新装重版したものである。
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