保管、開け方、保存法、余ったときの活用法など家飲みワインの悩みを一気に解決!
人生を変えるワイン学 第7回
大阪のワインショップ「mista」で店長をしている、ソムリエの竹内香奈子と申します。
クリスマスや忘年会、パーティや飲み会の多いシーズンには、気軽に集まって楽しめる家飲みが人気!
好きな料理に好きなワイン、そして気の合う仲間たち。みんなで集まってワイワイ飲むのは楽しいですし、やっぱり家で飲むのは落ち着きますよね。
それに何といっても家で飲むのは安上がり!
前回のコラム「もう失敗しない! 購入場所別ワインの選び方」でワインを購入するとき、それぞれの目的に合わせて購入場所を使い分けるポイントをお話させていただきました。
さて、ワインを購入したらいよいよ家飲みですね。
家飲みにあたっては、ワインの保管場所やワインの開け方、おいしくワインが飲める温度、残ったワインの保存法、ワインを開けた後の賞味期限などたくさんの疑問が出てきますよね。
そこで、今回はそんな疑問の解決策をお伝えします。
◆ワインの保存はどうしたらいいの

「ワインは家のどこに置いたらいいですか?」とよくお客様から聞かれます。
ワインの保管場所に悩んでいる方は多いようですね。
ワインの保管は、温度変化が少なく、振動がなく、光が直接当たらない暗い場所が最適です。
温度は12~15℃、湿度は70~75%がベスト!
とは言うものの・・温度変化のない場所なんてなかなか見つからないですよね。
日本は四季があり家の中の温度は変わります。
いちばん簡単なのは、ボトルに新聞紙を巻いて冷蔵庫の野菜室で保管すること。
その際さらに、キャップシールの部分をラップして輪ゴムで止めておくとコルクの乾燥を防いでくれます。
「そんなに冷蔵庫にワインが入らない!」
という人は一度にたくさんのワインを買わずに(ケース買いしてしまう気持ちも分かりますが・・笑)飲む量を考えて購入しましょう。
ワインショップや酒屋では温度管理がされているので安心ですよ。
冬は、床下収納やクローゼットなどに紙に包んで横に寝かして保存する方法もアリ。
夏は、気温が上がりすぎるため液漏れしてワインが傷んでしまいますので必ず冷蔵庫に入れておきましょう。
何十年も寝かして置きたい高級ワインでしたら、ワインセラーの購入をおすすめします。
傷んでしまったらせっかくのいいワインが台無しですからね。
◆ワインの賞味期限は
「2.3年前に友人からもらったワインがあるのですが飲めますか?」とお客様に聞かれます。
ワインはボトルの中でも熟成していくので賞味期限はありません。
熟成によって香りや味わいが変化していくワインは不思議な生き物?!なのです。
とは言っても、ワインは熟成すればおいしくなるというものでもなく、飲み頃のピークというものがあるのです。
早く飲んだ方がおいしく飲めるように造られたものもあれば、2~3年熟成するように造られたもの、10年以上熟成をするとおいしくなるように造られたものがあります。飲み頃のピークがワインによってそれぞれ違うのです。
大きく分けて、「早飲みタイプ」「通常タイプ」「長期熟成タイプ」があります。
目安としては、早飲みタイプは1~3年、通常タイプは2~10年、長期熟成タイプは5~10年ぐらいで飲み頃のピークを迎えます。
飲み頃のタイプは、価格から見分けることができます。
1,000円台の白ワインは早飲みタイプで1~2年ぐらいで、赤ワインは1~3年ぐらいが飲み頃です。
このタイプに該当するボジョレー・ヌーボーは、できるだけ早く飲むのがベストです。2ヶ月ぐらいまでには飲みましょう。 毎年11月の第3木曜日が解禁日ですので、年内には開けて飲むことをオススメします。
1,000円~5,000円ぐらいのワインは、通常タイプで2~10年ぐらいが飲み頃。
10,000円以上するワインは、長期熟成タイプで5~30年が飲み頃です。