トランプはなぜ勝利したのか?③<br />覇権国家アメリカの本当の国益とは!そして本音! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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トランプはなぜ勝利したのか?③
覇権国家アメリカの本当の国益とは!そして本音!

倉山満によるアメリカ大統領『トランはなぜ台頭したのか 覇権国家アメリカの本当の国益とは!』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状!そして日本は…シリーズ③

投票日前日まで、クリントン優勢の報道にもかかわらず、トランプの勝利が確定。トランプが大統領候補として台頭していた時点から、暴言のトランプ、失言のトランプ…etc. 日本をはじめアメリカでもマスメディアから連日の様にトランプに対してネガティブの報道がなされていました。 しかしながら、結果はトランプ勝利でした。
なぜアメリカ人はトランプを支持したのか?果たしてマスメディアはアメリカ合衆国の実像を捉えていたのか?
日本にとって、アメリカ大統領が誰になるのかは国益を大きく左右する重要事項です。しかし、そもそも日本人はアメリカ合衆国の実像を知っているのでしょうか? 大きな勘違いアメリカ陰謀論などを正しながら、日米史を振り返る、絶賛発売中の『大間違いのアメリカ合衆国』。
中でも半年近く前に執筆した、トランプ現象とは一体どういう現象なのか、気鋭の憲政史家・倉山満の分析を一部抜粋紹介いたします。

アメリカの本当の国益を考える!!

 アメリカが引きこもりなのは世界にとってもアメリカ人にとっても一番いいのでしょうが、すでにアメリカは超大国ですから仕方がありません。

 地政学の観点から、アメリカの国益とは何かを考えてみましょう。

 一つずつ冷静に見ていくと、まず、アメリカにとって本来、一番大事なのは、メキシコ湾の石油を守ることです。

 報道のイメージで、中東が生命線と勘違いしている人もいますが、山縣有朋(やまがたありとも)の言葉で言うと、あれは利益線にあたります。

 あるとおいしいけれど、なければ死ぬものではないのです。
   主権線が国境であって、生命線はメキシコ湾です。

 メキシコ湾の石油さえ守っておけば、アメリカは自活できるのですから。

 その上、冗談抜きで、カナダとメキシコの両方が組んでアメリカに戦争を挑めるようになるのに何年かかりますか、というぐらい、アメリカは本来安泰で滅びようがない国です。  

 ロシアの脅威はあるにしても、ロシアは基本、ヨーロッパ志向なので、アラスカに攻め込むとはちょっと考えにくいです。

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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