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ウイルスは自然発生しない!「感染経路を見つけて、遮断する」原理原則【岩田健太郎教授・感染症から命を守る講義⑫】

命を守る講義⑫「新型コロナウイルスの真実」


感染症から命を守るための原理原則は、変わらない。この原則を体に染み込ませる決定版。感染症専門医の第一人者・岩田健太郎神戸大学病院感染症教授の最新刊『新型コロナウイルスの真実』をもとに現在の感染者が急増する緊急事態に対し、私たちが「今、できる対策」を連続講義いただいた。「新型コロナウイルス感染症」から自分と家族、人々の命を守るために、今、私たちは何をすべきか。第12回目は感染対策のイロハである感染経路の発見と遮断について学びます。


◼️「感染経路」を押さえよう

全ての感染症には「感染経路」というのがあって、感染症対策を理解するには、この感染経路が極めて重要になってきます。
まず大前提として、ウイルスというのは、自然発生しません。

空中にポッと湧いて出るみたいなことは起きないんですね。
よく「男やもめに蛆うじが湧く」なんて言い方をしますが、もちろん蛆は、何もないところから自然に湧いてるのではありません。蛆だって、どこかからハエがやって来て、卵を産み落としたから湧いているわけです。だから生ゴミをずっと放置しても、ゴミ袋の口をちゃんと縛っておけば、もともと卵が植えつけられていないなら小バエは発生しません。

ウイルスの話に戻すと、ウイルスは目に見えないですから、自然発生するかしないかには昔から喧々諤々の議論がありました。
しかし100年以上前にルイ・パスツールという微生物学者が、微生物は自然発生しないこと、だから閉じた空間には出現しないので、缶詰や瓶詰めは熱湯消毒したら微生物が湧いて腐ることがないことを証明しました。パスツールは予防接種を発明したことでも有名です。
微生物もウイルスも事前発生はしない。

ですから、今回のコロナウイルスも自然発生はしない。感染症を起こすからには、必ずどこかからやって来て、どこかに伝播しないといけない。
コロナウイルスは呼吸器から感染するウイルスです。呼吸器とは、口、鼻、気管、肺のことで、このどこかにウイルスがくっつくと感染の可能性が出てきます。
どこからウイルスがやって来て、呼吸器にくっつくか。その病原体が通ってきた「道」のことを「感染経路」と呼びます。

この「感染経路」を突き止めることが、感染症対策では非常に重要です。やって来る道を遮断すれば、必ず感染もストップするからです。
感染経路について理解する例として、典型的なものは梅毒です。
梅毒は性感染症ですから、感染経路は性行為になります。ということは、「セックスをしない」とか「コンドームを着ける」のようなブロックの仕方をすれば梅毒はうつらない、ということが分かるわけです。同じことはAIDS(エイズ)の原因であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)にもいえますね。
このように「感染経路を見つけて、遮断する」ことが、感染対策のイロハです。

「新型コロナウイルスの真実⑬ 」へつづく)


【注】本書『新型コロナウイルスの真実』は現在、発売即4刷となりましたが、書店の休業などで「お手元に届かない」との多くの皆さまからお問い合わせが入っております。最新刊でありますが、本書の第1章と第2章を「全文再編」連載という形で、皆様にお届けいたします。著者・岩田健太郎先生のご厚意により、最適な感染症対策への一助となるように専門家として何度もお読みいただけるようにとご配慮いただきました。皆様やご家族、多くの方々の安全を祈念申し上げます。なお全国の書店で配本されていますが、くれぐれも「外出」の際は感染経路と感染の知識を踏まえ、ご行動されることを衷心よりお願い申し上げます。


 

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岩田健太郎医師の最新著書『新型コロナウイルス』は現在、ネット書店で手にいれづらくなっております。こちらで購入が可能です

【URL】https://bestsellers.official.ec/items/28385984

発売即重版4刷
『新型コロナウイルスの真実』
岩田健太郎医師・著

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岩田 健太郎

いわた けんたろう

1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学都市安全研究センター教授。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。日本では亀田総合病院(千葉県)で、感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任。著書に『予防接種は「効く」のか?』『1秒もムダに生きない』(ともに光文社新書)、『「患者様」が医療を壊す』(新潮選書)、『主体性は数えられるか』(筑摩選書)など多数。


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