「松坂大輔を今シーズンで判断するのは早すぎる」、山本昌が指摘するポイント。 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「松坂大輔を今シーズンで判断するのは早すぎる」、山本昌が指摘するポイント。

怪物・松坂大輔に復活はあり得るのか――

■勝負は来年ーー春季キャンプ

 その観点から言えば、今年の松坂投手の登板は調整と捉えたほうがいいかもしれません。多少の語弊はあるかもしれませんが、彼が登板した試合時点でソフトバンクは順位を決めていましたし、クライマックスシリーズを見越した戦いをしていたはず。だから、そこで起用できる戦力を見定める意味でも松坂投手を投げさせたのではないでしょうか。本人にしても、まだまだ全力投球はできないと理解していたと思いますし、自分の状態を確かめながら投げていたはずです。

 そう考えると、勝負は来年です。

 春季キャンプが終わった時点で、どこまで完治しているか? どれだけのパフォーマンスを発揮できるかがカギになるでしょうね。キャンプ中の実戦やオープン戦で結果を残すことができれば、開幕ローテーションにも加わっていけるでしょうし、本人も今、そこを目指して頑張っているのではないでしょうか。

 松坂投手にとって、来年は3年契約の3年目ですから、自分でも「勝負の年だ」と実感しているはず。「怪物」らしい投球を取り戻してくれるよう、私も応援しています。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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