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習近平は毛沢東になりたい!
そもそも習近平はなぜ中国の
指導者の地位に就いたのか?

中国専門ジャーナリスト福島香織が語る「チャイナリスク2017 衝撃の真実」

 一九五三年生まれの習近平は、建国八大元老と呼ばれた政治家・習仲勲の長男で、太子党で紅二代に属する。江沢民に抜擢されたという意味では上海閥だった。少なくとも胡錦濤政権下では。実力でのし上がったというよりは、習仲勲の息子という毛並みのよさと、胡錦濤VS江沢民の権力闘争で本来ポスト胡錦濤と目されていた陳良宇[一九四六~/第一六期中国共産党中央政治局委員、元上海市市長。上海閥]の失脚で棚ぼた式に手に入れた出世だった。胡錦濤が大事に育てていた団派のホープ李克強を押しのけて次期総書記のポジションに就いたのも、実力というよりは江沢民らの権謀術数のおかげである。

江沢民

※福島香織著新刊『赤い帝国・中国が滅びる日』発売記念、緊急集中連載。

※本書では「現代中国の権力構造と派閥の構造」について図解にて分かりやすく解説されている。

著者略歴

福島香織(ふくしま・かおり)

1967年、奈良県生まれ。大阪大学文学部卒業後、産経新聞社大阪本社に入社。1998年上海・復旦大学に1年間語学留学。2001年に香港支局長、2002年春より2008年秋まで中国総局特派員として北京に駐在。2009年11月末に退社後、フリー記者として取材、執筆を開始する。テーマは「中国という国の内幕の解剖」。社会、文化、政治、経済など多角的な取材を通じて〝近くて遠い国の大国〟との付き合い方を考える。日経ビジネスオンラインで中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス、月刊「Hanada」誌上で「現代中国残酷物語」を連載している。TBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」水曜ニュースクリップにレギュラー出演中。著書に『潜入ルポ!中国の女』、『中国「反日デモ」の深層』、『現代中国悪女列伝』、『本当は日本が大好きな中国人』、『権力闘争がわかれば中国がわかる』など。最新刊『赤い帝国・中国が滅びる日』(KKベストセラーズ)が発売即重版、好評発売中。

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  • 福島香織
  • 2016.10.26